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今こそJapanese MMAの文明開化を~日本総合格闘技界の失われた20年~

先日、Twitterで私はこんな投稿をした↓

この投稿をしたところ

「PRIDEが消滅して、DREAMもダメだったしUFCも根ずかなかった。それは難しいよ。」

「同じことが繰り返されるだけだ」

と何人の方々から意見を頂いた。

私は「なるほど。日本の特殊すぎる格闘技マーケットと“MMA”と言う国内での競技の発展をセットにして考えちゃってるな」と感じたのです。

そこで今回のテーマです↓↓↓

「“総合格闘技”と言う競技が日本で人気スポーツになるには?」

↑これについて私の主観と持論になってしまいますが、噛み砕いて出来るだけ分かりやすく説明していきたいと思います。

早速、今回も結論から入ります。

『旧K-1とPRIDEから続く日本の格闘技マーケットの世界観をぶち壊し、新しい価値観を市場に取り入れないと“総合格闘技”と言う競技は日本国内でいつまでも発展しないよ』ってことです。

「はぁ?また、こいつ変な事言い始めたぞw」

「何言ってんだ?こいつ。馬鹿なのか?」

「RIZIN終了=日本格闘技界の死だよ。ふざけんな。」

と感じた方も多いはず。

それを噛み砕いて説明していく。

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目次
①日本の格闘技マーケットとは?Japanese MMAとは何か?
②Japanese MMA(RIZIN)が現状のまま続いたとして。
③MMAを日本で人気スポーツにする為、やらなければいけないこと。

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①日本の格闘技マーケットとは?Japanese MMAとは何か?

まずは市場の説明からしていかなければなりません。

今回のテーマはあくまで「日本の総合格闘技界が人気スポーツになるには?」を語る上で、RIZINもこのテーマに含めて論理的に考えていくと重要なポイントがあることを押さえなければならない↓

それは

RIZINはMMA団体ではない。あくまでMMAを軸にしてMMAもキックもボクシングも“格闘技”と一区切りにしたお祭り的なフェデレーションであると言う事実。

実際にRIZINは主体はMMA。それに+αでキックを軸に興行を行ってきた。
発足当初は非UFCのMMA連合軍みたいな感じで、フェデレーションを軸にヘビー級GPや無差別級GPをやったが興行的には成功とは良い難しい内容で苦戦が続いていた。
そこから紆余曲折を経て、
時には天心メイウェザーのボクシングのエキシビションマッチ
時には天心堀口のキックルール
時にはRIZINvsベラトールのMMA対抗戦

.....等をしてお祭り的なことをやって求心力を高めていったわけだ。

彼はRIZIN発足当初から常々「日本の格闘技界を盛り上げたい」と言ってきた。

「MMAを盛り上げたい」
「MMAを日本の人気スポーツにしたい」
とは基本的に言ってはあまりこなかったと思います。

これまでの榊原氏のキャリアや言動を振り返って思うのは、

RIZIN社長の榊原氏は、実はMMAを日本で人気競技にしたいとかはほとんど考えていなくて、榊原氏がしたいのは“格闘技のお祭り的なイベント”だって事なのです。


日本の格闘技界は基本的にMMAもキックも混同して“格闘技”と言うジャンルに一区切りにしています。

これは何故かって言うと、

日本の格闘技市場や世界観って、榊原氏に格闘技ビジネスのノウハウを教えた石井館長が作り上げたマーケットだからなのです。

これだけではピンとこないでしょう。

石井館長とは、一応説明すると旧K-1の創始者であり、今の日本格闘技界の世界観と市場を開拓した人であります。

旧K-1は、ボクシングやプロレス以外では日本、そして世界初の格闘技ビジネスで成功を納めたメジャー団体であったわけだが、何故成功出来たかって言うと、ざっくり言うと日本で絶大な人気を誇ったアントニオ猪木が行っていた“異種格闘技のプロレス的な要素”を上手く取り入れたことも成功の大きな要因であり、これが日本格闘技市場の基盤となるわけです。

要はアントニオ猪木vsモハメッド・アリが日本格闘技界の原点とも言って良いのかもしれない。

そんな異種格闘技的な色を大きく打ち出して、巨大なメジャー団体へ化けたのが、かつて石井館長が作った旧K-1。そして石井館長に格闘技ビジネスのノウハウを教えてもらった榊原氏が作ったPRIDE。だったわけです。

要は、
異種格闘技を軸にMMAに他のジャンルも混ぜてお祭り的な他流試合やら対抗戦やらをやる。そして、豪華絢爛の派手な演出。煽りをやる格闘技興行のスタイル = ジャパニーズMMAの実態であり、日本格闘技界で需要のある興行。なのです。

RIZINでも、事実最も求心力があったのは天心メイウェザーや天心堀口と言った他流試合だったでしょう?
旧K-1を思い返しても、PRIDEを思い返しても異種格闘技や他流試合的な要素が強い試合ほど盛り上がっていたのは紛れもない事実なのです。サップ曙とか魔裟斗KIDとかね。PRIDEだって桜庭グレイシー、ミルコを初めK-1勢の参戦、吉田秀彦を初めとしたオリンピックアスリートのプロ参戦とかね。

話が逸れますが、だから、旧K-1イベントプロデューサーの谷川貞治氏は異種格闘技を大きく掲げた「巌流島」をやろうとしたわけです。

異種格闘技=日本の格闘技マーケット

だったってわけなんです。実は。
そこで求心力を経て、やっと朝倉兄弟やらのMMAの試合も差別化されて需要がある形に昇華するわけですよ。

UFC、GLORY、ONEが日本で定着しなかったのは、彼らが旧K-1、PRIDEを経てキックボクシングやMMAが定着しているから、歴史があるから需要があると見込んだのでしょう。

しかし、↑のような日本の格闘技マーケットの歴史があるからこそ定着しなかったのです。だって、そもそも最初からキックボクシングやMMAなんて定着してないんだもの(笑)

ここから何が言えるかと言うと、

「異種格闘技に需要がある特殊な市場で成長したRIZINの発展」と「日本国内でのMMAの定着」をセットで考えるのはナンセンス。難しいですよ。って話なのです。

だって、方や異種格闘技のお祭り。方や競技なのですから。それをセットにして考えるとめちゃくちゃになるんですよ。

いつまでも経ってもUFC的な純粋なMMAによるバチバチな実力主義の世界観は受け入れられないでしょう。

そこで、日本でMMAが一定多数の方々から支持され、競技として発展していくには、市場を新たに作るしかないよね?って話しなのです。

今回はここまで。

次回

②Japanese MMA(RIZIN)が現状のまま続いたとして。

以降の続きは本日中にまた書き上げます!

では。

by 不滅の鉄人

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