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Foveonのモノクロ- SIGMA dp2 merrill

Foveon教に入信しましていく早日、あのズヤズヤでカリカリの写りに毎度圧倒される(打率1割)わたくしではありますが、冬の何もしたくない冬眠願望に押しつぶされる一歩手前に奮い立ってぬくぬく環境を飛び出した散歩道、そんなときはFoveonモノクロ縛りしかありませんね。


Foveonセンサーはその構造上、一般的なカメラのカラーフィルターが無いセンサーでありまして、かのライカのモノクロ専用機と「ほぼ」同質なモノクロ写真が撮れるとか撮れないとか。
まあそれはこの写真の階調を見ていただければおわかりいただけるかと存じます。
正直なところ、JPEG至上主義者(単にRAW現像面倒くさい派)である私は、dp2の吐き出すカラー写真のJPEGの出来が芳しくないのは肝に銘じているわけで。

さらにFoveonセンサーは撮るものを選び、光にはやたらうるさい。
まるで頑固爺職人を相手にしながら撮影しているようだ。
私の主観で言うと、dp2、特にmerrillはこれといった注目点のない自然風景より、「これが被写体です」という強いモチーフを撮ることに向いている。
さらに被写体の材質、これも重要で分厚い葉や金属を好むように思う。


質感を画面中央、もしくは画面いっぱいにこれでもかと喰らわせる。
そんな写真が「撮れた!」と思わせてくれる。

そして面白いのが、普通のカメラではまず撮らないであろう景色にこそ真価を発揮するのだ。
Foveonが好む条件は、普通のカメラと違うことを結果で表してくれる。
さすが頑固爺!


故にこのカメラを持って歩く私は、Foveonセンサーが求める景色と光を追う猟犬となる。ハァーハァー
私が好むのは暑い曇り空ののぺっとした光、そしてそこからわずかに指す光。
私はFoveonと同一化し、「これだ!」と光を追い求めシャッターを切る。
手持ちだとブレブレ必須なカメラなのに薄暗いくらいがちょうどよいのは神のいたずらである。


そんなFoveonに、わたしはなりたい。


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