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UiPathのクラシックフォルダからモダンフォルダに移行する時の注意点

移行についての基本的な考えは、以下の記事でご説明しました。こちらでは、注意が必要な点について補足の説明をして行きます。

1.Orchestrator操作を行うプロジェクトへの影響

以下のURLに記載がありますが、Systemアクティビティのバージョンをv19.10.1 以降にする必要があります。

この作業はOrchestrator連携に関する互換性によるものです。Orchestrator操作(アセット、キュー、API等)を行わないワークフローでは基本的に必要ありません。

2.ロボットがテナント管理になる

クラシックフォルダではフォルダ管理だったロボットが、テナント管理になります。そうすると、フォルダの中のロボットだけをアクセスする様な権限設定が出来ず、権限を持つと全ロボットにアクセスが出来る様になります。

CoEが全部のロボットを管理している様な場合は問題無いのですが、部門の管理者が部門のロボットだけを管理したい様な場合でも全ロボットにアクセスが出来てしまうので、不必要にロボットを変更しない様に周知をする必要があります(誰が何を変更したかは、監査ログからわかります)

3.各ユーザはクラシック・モダンの片方にのみ接続可能

ユーザがAssistantからOC上のプロセスを利用する際に、クラシックフォルダとモダンフォルダの両方のプロセスへ同時にアクセスする事は出来ません。モダンフォルダに移行する時は、クラシックフォルダ側のユーザを無効にしておきましょう。逆に、モダンに移行してから問題が見つかった場合はクラシック側を有効に戻す事でロールバックが可能です。

4.Unattendedの移行の注意点

Unattended は Attended と比べて仕様の変更が大きい為、移行後も従来通りの運用が出来るか検討して移行する事をおすすめします。また、以下の通りバージョンごとに仕様が異なる点にも注意して下さい。

2019.10の場合:
モダンフォルダはありますが、Unattendedはサポートされていません。

2020.10の場合:
Unattended実行がサポートされる様になります。クラシックとの大きな違いは、マシンテンプレートを指定してフローティング実行(空いている端末で実行)すると言う点です。従来の様なマシン指定のスケジュール実行は出来ません。
※ マシンテンプレートにマシンを1つ登録すれば実質マシン指定が可能ですが、運用は少し煩雑になります。
※ このバージョンでURをモダン移行する際は、特に影響を良く評価して頂く事をお勧めします。

2021.10 (執筆時点ではプレビュー版) の場合:
Unattended実行でマシンを指定できる様になります。全体的に機能が充実して柔軟な運用が出来る様になってきているので、クラシックで出来た事がモダンでは出来ないと言う事が起こりにくくなっていると思われます。


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