トランペットの鳴らし方は極めてシンプル

トランペット、って言うか金管楽器って鳴らすのがものすごく難しいイメージがあります。勿論楽器はなんでもちゃんとできるようになるまでは難しいしそれなりに時間はかかりますが、金管楽器を鳴らす仕組みはとてもシンプルです。"MとD"の発音。これができたらもう音は出ちゃいます。このMとDの発音ってのは、赤ちゃんが最初に発声しるアーティキュレーションです。Mの発音は母乳を吸うことで徐々に形成されますが、即ち、自然に口を閉じて一番力の入る状態なのです。Mの発音をする状態に口を閉じてそのままエアを出せば唇は振動して音が出ます。おかしいのをこらえきれずにプって吹いちゃうアレです。このMのアンブシュアという話はイタリアのバカテクラッパ吹きのアンドレア.トファネッリから教えてもらいました。彼はこれをボストン響の首席(シュリーターの前任)のアルマンド.ギターラから教わったそうです。そしてギターラはコステロ=スティーブンスメソッド(これは日本にほとんど情報のないものです)に大きな影響を受けた人でした。赤ちゃんはMのアーティキュレーションの次にDのアーティキュレーションができるようになります。乳児はまだ歯が生え揃ってませんから、軟口蓋と舌を使ってDを発音しますが、これはタンギングに直結なんです。だからうまく教えると2歳とか3歳でも一発で鳴らせちゃうんです。金管楽器ってのは"Simple but deep"な世界なのです。一昨年それについての映像を作ってました。参考になれば。
https://www.youtube.com/watch?v=Lt8EXTs0qUQ

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