リスクと危機の話。
私が携わる制作の現場をはじめ、多くのシステム開発の現場では「リスク」という言葉をよく耳にするかと思います。
リスクそのものを和訳すると「危うさ」であり、wikipediaによると「悪い事象が起こる可能性」と記載があります。
このリスクを管理するということは、何か悪いことが起こり得る危険性を察知し未然に防ぐことにあります。
プロジェクトを円滑に進めるにあたって、スケジュールやクオリティに支障がでるような状況を察知した時、しっかりと未然に防ぐことで健全化を図ることが、プロジェクトを指揮する者の大事な役割になっています。
いつもの如くサッカーチームに置き換えると、このリスク管理が役割から離せないのが監督の仕事です。監督は常にチーム状態を把握し、試合中に起こるリスクと向き合い、フィールドの選手が能力を発揮し、期待に答える活躍ができるよう準備を行います。
今回はそんなサッカーの試合やプロジェクト指揮者が、対策をとるべきリスクとなる事象について例に挙げて見ます。
▼サッカーの試合におけるリスクの例
1. 相手チームに特徴がはっきりしていない選手や戦術があり、明確な対策が打てていない。
2. 相手チームに長身の選手や、突破力の高い選手が交代で入り、1vs1の空中戦や突破で競り負ける場面がでてきた。
3. 1vs1で競り負けてしまうシーンがあり、相手チームにシュートチャンスを与える場面が出た。
▼開発プロジェクトにおけるリスクの例
1. 決まっていなかったり不明確な仕様があり、十分な作業見積もりが行えていない。
2. 実装中に要求通りの振る舞いをしない機能があり、再検討する必要が出た。
3. 特定の実装の再検討のために時間をロスしてしまい、その後のスケジュール工程に遅れが生じた。
以上です。いかにも陥りやすく共通していそうな事例をあげてみましたが、如何でしょう。
今回あげた双方のケースでは1の段階がリスクです。2の段階では危機となり、3は招いた結果を挙げています。
…なんだか読んでいて耳が痛く聞こえる方もいたかもしれません。
ただ、こういった起こりうるリスクや失敗こそ、比較的簡単にシチュエーションを置き換えられるもので、ある種パターン化されているものと捉える事もできるでしょう。
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