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不安に感じてもどぉにもなることではないけど

 今年に入ってから、あるいは昨年からその兆候は感じていましたが、私が常日頃から潜っている三保真崎に流れてくる魚の種類がこれまでにない域に達しているように思います。

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 この画像は昨日撮影したものですが、水温も徐々に下がり(っと言っても25度台ですが)透明度も良くなってきました。水深12mにサクラダイが群れ、その上の層にアカオビハナダイとケラマハナダイが混在し、更に6〜7mではキンギョハナダイとソラスズメダイがひしめき合っている光景は、このポイントでは日常的な風景になりました。数年前のこの場所を見たことがある人ならば、違和感を覚えるかも知れません。

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 このフタイロハナゴイも順調に成長して、雄になるんじゃないか?って勢いです。

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 以前であれば、1個体でも出れば大騒ぎしていたコクテンサザナミハギの幼魚も1Div.で7個体も観察するありさまです。

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 小魚が突然さっと身を伏せたと思えば、何と!ナンヨウカイワリの30匹ほどの群れが通り過ぎました。
 一体ここは何処の海なんだろう?と疑いたくなります。確かに、慣れ親しんできた海で、これほど南方種に遭遇できるのですから、文句のつけようがありません。しかし、そんな驚きと感動のダイビングはこの魚を見るまででした。

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 3個体に増えたシコクスズメダイを撮影していると、その視界の奥の方で見慣れない模様の魚が、岩の間を出入りしているのが見えました。もちろん、この魚の名前は知っていますし、見たことも撮影したこともあります。しかし、その魚がここに居るのか?って話になると、何かの間違いだろぉ〜ってレベルの魚です。まだ、幼魚の雰囲気は残っていますが、大きさは12cmほどあり、尾鰭の先端は糸状伸長が始まっています。つまり、その他のここに流されて来ている季節来遊魚と呼ばれている500円玉程度の大きさのチョウチョウウオたちとは訳が違います。これまでも、シテンヤッコやアブラヤッコなどは、他のチョウチョウウオとは異なって、7〜8cmの大きさで突然観察するケースがあるので、出現(観察)に何らかの違いがあるのかも知れません。この魚の登場によってそれまでの楽しくて写真を撮っているレベルではなく、記録として残さなければならないという義務感に変わりました。

 果たしてこれを「温暖化」という言葉を当てはめて、括ってしまうことが正解なのでしょうか。これをこの「コロナ禍」のような現象として、元に戻すのが良いのか、踏まえて進むのが良いのか、あるいは戻せない現実として一緒に歩むのが良いのか、どれを正解とすべきかは、今答えをこれですと提示できないのと同じではないのかと思うのです。答えを出して少しでも早い対策が必要だと思いますが、もしかするとこの現状は、実は考えられた末に出た結論だったのかも知れないと思うと、引き返せない所まで来てしまっている嫌な感じがします。つまり氷河期対策としての温暖化政策の実験が成功している事例なのかも知れないということです。
 これって、考え過ぎでしょうか。

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