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現代詩作品2「反抗」

反抗

縦書きの出来ないワープロソフトで、
終りの決まっていない詩を書きだす。

ウェブ上で書かれていく言葉は、
不安定で、上下に、
揺れながら
進行する。

反抗!

優しき金髪の乙女が、
「若くして死ぬのよ。きれいなうちにね」
と歌っている。
死に損ないの僕は、
ペプシコーラを飲みながら、
彼女の声を聴いている。

ある学者は。
声が美しいことを理由に人を愛する人間は
最低だ
と宣う。
けれども、声をかけられなければ
始まりも終りもないよ。

反抗!

代替できないことを
今更ながら思う。

ああ、滑稽で寂しい
ああ、これは芭蕉のモチーフ

無用の用。

今更ながら
願う。

反抗!

縦書きでものが言いたい。
日本人だからね。
やっぱり。
やっぱり、ペプシコーラよりコカ・コーラだ
って言うみたいに
ああ、縦書きでものが言いたい。

カフェインのために
熟睡できず
夜更かしを続けている。
どこで決着をつけるんだ。
保安官よ。

今日も漢和辞典を引きながら
定型詩の約束を折り曲げる。

苦吟が僕のやり方だ。

反抗! 反抗! 反抗!


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