この企業ノベルティがすごい!2022
企業ノベルティへの愛があふれてやまない!tetote代表のミウラです。
年の瀬には振り返りコンテンツをよく見ますが「企業ノベルティ」には、この手のものが存在しません…ので企業ノベルティを真剣に考え続けた私が勝手ながら今年注目だった「企業ノベルティ」を紹介させていただきます!
私は企業ノベルティを制作する立場であるので、良いと思ったノベルティを紹介しながら、どうやったら再現性があるか?のヒントも書きました。紹介のラストは2022年、1番バズった企業ノベルティも紹介しています。
企業ノベルティ好き!いいぞもっとやれ!と思ったらハートマークを連打してくださいね。では早速いきましょう~!
ノベルティも「ギャップ」がだいじ? -メルカリ-
バズった企業ノベルティの2位はこちらです。これ見た時は「あ。めちゃくちゃずるい」と思いました。作る工数の比にならないくらい多くの人の心に突き刺さっているからです。
よくみる古き良き昭和の「粗品タオルのフォーマット」なんです。これを今をときめくユニコーン企業がやっちゃったよ☆…という、ギャップ。これだけバズりました。
多くの企業も簡単に真似して制作できるフォーマットですが、特段インパクトを作れません。下手に真似しても火傷します…ここには企業が持つイメージとのギャップが作用しています。企業イメージが確立された「選ばれた数社」しか作れない意外性。神々の遊びです。
ただ、我々もここから活かせる部分もあるかもしれません。例えば、外資系企業がレトロ日本風に寄せる。歴史ある日本企業が、外国ぽい・未来風のデザインをする。のも意外性があります。ギャップを認知し狙い打つことの重要性を再認識させてくれるノベルティです。
「専門性」で突き抜けろ! - HENNGE-
前述のメルカリさんは、先進的なのに昭和なグッズを作りました。企業イメージのギャップを利用しています。一方、企業イメージを尖らせて突き抜ける戦略もあります。つまり「超専門的なアプローチ」です。
HENNGEさんは情報セキュリティのサービスなどを展開する会社。サービスをつくるエンジニアも社内にいながら、顧客も情報システム部やエンジニアであるケースが多い。だから「情シスあるある」を理解できる会社です。
このITmediaさんの見出しがいいですよね。「トラブル続きの無慈悲な1ヶ月を駆け抜ける情シス」。どんな内容か気になる…エンジニアの皆さんの共感を呼んだのではないでしょうか。
同様の「超専門的なアプローチ」での企業カレンダーがあります。PR TIMESさんのカレンダーは広報担当の方へ向けて○○の日などの広報担当者が知っておきたいイベントを網羅したカレンダーを作られています。
マネーフォワードさんも、人事労務の仕事がはかどるカレンダーを制作しています。「毎月の人事労務関連のイベント情報を掲載し、メモ帳や、業務で使うことが多い年齢早見表、郵便料金一覧表の付録付き」など、業界の方にとっては「さすがわかってるな!」と思わせる仕上がりになっています。
サービスに紐づけた専門性に特化することにより「この業種に特化した会社です」と意思表明をするノベルティなんですね。これは一丁目一番地を名乗り上げられるので素晴らしい戦略です。
内なるカルチャーの熱量は外まで届く! -SmartHR-
いま最も企業ノベルティを上手に作られる会社さんだと思うのがSmartHRさんです。アグリーセーターはなんと、スッキリでも取り上げられるまで人気になりました。
社内のカルチャーを伝える姿勢がどのアイテムにもあります。ロゴカラーをきちんと要所に活かしたアイテム。さらに、人事労務に携わる人たちへの便利グッズや、届いた先のコミュニケーションを改善することも考えられています。どれもめちゃ良くできててかわいい…‼︎
ノベルティを作るとき、ほとんどの方が「つくるモノ」から発想します。これだとアウトプットはどこの会社も似通ってしまいます。SmartHRさんは「カルチャーをどう伝えるか」視点から始まっている。だから、ノベルティ選定や企画・デザインにも”らしさ”がしっかり宿ります。
カルチャーを他者へ伝える乗り物としてのノベルティ。この視点は非常に大事なことです。
え?ノベルティなのにロゴが・・・ない!? - LINE -
次はLINEさんのインターン向けグッズです。LINEという、日本国民の認知度も高くこんなにロゴにパワーが宿っているのに・・・あえて、ロゴを使わないんです。
めちゃおしゃれかわいくないですかこれ。。。で、ロゴがない理由が素晴らしいんですよね。私が下記のツイートで感動して引用しています。
企業ノベルティの宿命。ロゴは入れたい。だけどユーザーって、企業ロゴが堂々と入りまくったグッズを使ってくれる?そこに真摯に向き合うのが、天下のLINEクリエイティブチーム。改めて素晴らしいですね…
2022年、1番バズった!のは、まさかの下ネタ… -ファイザー製薬-
さて、これがラストです。冒頭のメルカリが1.1万リツイート対して、1.8万リツイート。これが2022年NO.1バズったノベルティです。ご覧いただきましょう。
なるほどー。ちょっとTwitter向きかもしれませんが(笑)どうやらこういう「漢字一文字消しゴム」という商品があるっぽいので、そこから着想されたのかと予想しますが、これ作ろう!とはパッと思いつかないですよね。商品のコンセプト→ベネフィットとは何か?という根幹から考え始めないと、ここに着地しません。
またこのように、ノベルティは立体物なので構造で見せることもできます。大村卓さんというデザイナーさんが「企業ロゴからノベルティを勝手に作る」という文脈で3Dプリンタを使った見事なアウトプットをされていましたが、その発想方法に近いですね。デジタルには作れない五感を刺激できるのがアナログの良さですね。
企業ノベルティの可能性
いやー素晴らしい企業ノベルティたちでした!企業ノベルティ=ただのロゴ入りグッズという固定観念が少しでも揺らいでいただけたら嬉しいです。
超ざっくり図解すると、企業ノベルティは4分類に分けられます。大半がグレーの部分に所属するアイテムたちが量産されているのが現状です。
ちょっと工夫すれば、よくあるノベルティを脱却できます。右の黄色ゾーンの企業やサービスが印象に残ることを、ノベルティで狙いにいく会社はまだまだ少ないです。意外とブルーオーシャンなんです。
tetoteでは図の右上。記憶に残る×実用性も高い。これが両立するのが良い企業ノベルティと定義しています。バズるノベルティは面白いしみんなから注目を浴びられるのですが、アイテムとして使ってもらえるかは、また別の話だったりします。
ですので、図の右上にあたる実用性があり・ストーリーが込めやすい・企業カラーが表現しやすい・ロゴカラーを使った柄パターンでユーザーが使いやすいなど、実用性に寄せたノベルティを展開しています。
ここに出てきた企業さんともお仕事をさせていただいたりと、徐々に注目度高まってきました。企業ノベルティを作りたい方、お気軽にお問い合わせください〜!
では2023年も、素晴らしい企業ノベルティを紹介できるのを楽しみにしています!!