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「時間貧困」の子育て世帯として日経新聞に取材された話

企業ノベルティの話が初めてバズりまして(note界隈のみなさまありがとうございます!!)うれしい&あわあわしながら毎日を過ごしております。tetote ミウラです。

タイトルのように、日経新聞さんに取材されました。企業ノベルティをつくる会社を経営してるので「日経!ビジネスの取材??」いろめきたちましたが、ぜんぜん違いました…

「時間貧困」という言葉。知っていますか?昨年わたしも日経電子版のTwitterを眺めていて初めて知った言葉です。

6歳未満の子どもがいる正社員共働き世帯は31%が時間貧困で、妻の80%が該当。余暇に充てる時間は主要7カ国で日本が最少に。子育てを巡る時間的余裕の少なさに迫りました。
日経電子版Twitterより

自分、時間貧困だったじゃん。思わずコメントしました。

記者さんからコンタクトがあり「すり減った話を聞かせてください」と。(人生でこんな質問される日が来るとは…)

「時間貧困に陥ったの私だ」 子育て世帯、体験を語る
↑私がインタビューを受けた記事、ぜひご覧ください。※無料の日経ID ログインが必要です

リアルすぎる時間貧困の日記

思い返すと子供たちが0歳2歳、1歳3歳、2歳4歳、くらいの組み合わせの時は、子供が可愛い反面、本当に追い込まれた感覚も同居していました。

当時、私がEvernoteに残した日記をさかのぼって見ると

2019/06/20 10:28
やっぱり、家に帰って辛そうな妻を見たくないのよ。でも、やれることはやってるような気もするのよ。しょうじき結構限界よね、おれのできること。9時に送って、20時に戻ってくるのが限界

2020/01/30 19:47
なんのために働いてるのか、自分が嫌なんだよね。働きまくった、それでもこれ以上、家のことがあって働けない。自分の可能性を潰した。その理由には、仕事が多すぎた、家族のために時間を割かないといけなかった、タイミングが悪かったなんかがあるけど。

2020/02/19 20:46
誰かにそのままでいいと言って欲しいのであれば、まず自分が自分に、そのままでいいと言い続けることが必要なのではないだろうか。誰かに頼れることが良いことなのかもしれない。
ミウラのヤバい時の日記より

仕事と家庭のこと。両方目一杯やってんだけど、どちらもまだ時間が足りない。こういう感覚と戦ってて、これ本当にストレスでした。最後はプチ鬱状態に入ってる時ですがヤバいですね、、、頼れる相手の重要性を感じます。

私の辛かったエピソードは長くなるので省きますが、この記事に。

「ポジティブな逃走」のススメ

日経新聞の記事の中にも、似たような状況の方達が登場します。例えば正社員共働きで両親は遠方、「一番きつかったのは子どもたちが5、3、0歳の頃」の方のエピソードなんて、痛みが容易に想像できます。やばい。

この記事では「男性の意識の変化の必要性」や「会社の労働時間問題」などに言及しつつ、ドイツでは人生のキャリアや子育てが偏る期間を「人生のラッシュアワー」として政策で支援する流れがある、と解説もあります。

日本社会では、昭和〜平成は複合家族だったり地域コミュニティが機能していたり、多くの場合男性側の収入のみで専業主婦モデルでも何とかなっていました。前提が変わり、核家族で手が少なく、女性も働く必要性がある時代になりました。

時間貧困なのであれば、行政や会社の制度で対応していく。数年前「保育園落ちた日本死ね」というリアルな声も話題になりましたが、小さな声を大きなメディアが取材・発信して世の中が変わる可能性がある。これは本当に重要なことです。

では、小さな個人として人生のラッシュアワーに際して「意識を変えられること」は何か?私は「ポジティブな逃走」が必要なのではないかと考えています。

個人的な感想ですが、子育て世帯の「時間貧困」の辛いところは2つありました。

①仕事と家庭の「理想からの逃走」

仕事と家庭。その両方が時間が足りず理想までたどりつかない。これ、めっちゃ辛いです。いまなら理想からはポジティブに逃走しようと自分に言い聞かせたいところ。異様に混み合った人生のラッシュアワー。かつてのスピード感で走るのはあきらめようと。

特に男性サイドは「継続して右肩上がりに成長したい欲」がインストールされており、周りからも期待され続けます。ここから一旦離れて、家庭にもっとコミットする時期だったのだなと。特に新人ママとして1人目の時は子育てに対する全てにセンシティブになりがち。男性側が本腰で参加する姿勢は重要になると感じました。

(許容する社会制度や周囲の価値観が追いつかない場合の問題もありますが、一旦とりあえず自分達の身と心を守る術として)

②仕事と家庭から逃げて「自分自身を生きる」時間を

役割(会社員と夫)をこなすことが全てで、本当に自分自身をいたわることができない余裕のない状況でした。これは小さな子供たちの子育てが365日休みなく続く妻も同じで、自分自身を生きてる感覚を失うケースも多いかと思います。

家事育児という環境から離れることが大事だと思うんです。ポジティブに逃げる。現在、私たち夫婦は平日に1日ずつ夜のフリータイムの時間を作っています。妻が休みの日は、夫が子供たちのお迎え〜寝かしつけ、まで一気に引き受けます。そして、一方は家から離れて外で「自分の時間」をつくる。

①はメンタルを②はフィジカルを。ポジティブに撤退する。この姿勢があればもう少し良かったなと思います。男性側が「仕事をゆるめて家庭参画力を高める」ことを本人も周囲もこのラッシュアワータイムには許容していく必要性を感じます。

辛いバトンは次の世代に渡さない!

当時の私のメモには続きがありました。

2020/02/27 8:37
あの悔しかった思いを、二度としないように、自分が改善できたことを、似た境遇の人にも伝えたい。あの仕事が忙しくて、子育てが最高に忙しかった1年間。体や心を壊してしまうような人がいないように、何か自分にできる事は無いのだろうか
ミウラのヤバい時の日記より

このまま、あの時辛かったね〜。大変な目にあったね〜。では、ただの苦労話で終わってしまいます。この負の連鎖を断ち切るために何かできないか?とボロボロになりつつ、未来への希望への謎の使命感を残していました。

社会制度をつくるような方向では活躍できませんが、小さな声で世の中の価値観やマインドセットの重要性を変える。そんな試みができないかな?と家事の間に効くラジオ・Podcast「カジラジ」を夫婦で始めています。

現代の子育て世代の痛み、を感じたものとして、考え方やコミュニケーション方法を変える。そんな発信をぜひ、子育てに立ち向かっているパパママに聞いてほしい。。。

↓日本人男性の家事育児コミットの歴史を追ってるシリーズ

↓気軽にさらっと聞ける、子育てや夫婦コミュニケーションのコツ。読んだ本などからお届けしてます!

家事育児やコミュニケーションの分野で「メタ認知」をリスナーの方に感じてもらうことが目標です!(コテンラジオ好きな夫婦がやってます)

ぜひ各Podcastでのフォロー&子育て世代の方たちへお薦めいただけると泣きます…!

来週から取材を受けた「時間貧困」シリーズも始めます。①と②の話を「ゆる仕事論」「プチ家出のススメ」として取り上げます。

目の前しか見れなくなる時間貧困の状態。そこに個人のマインドセットとしてどう立ち向かうか?自分たちの経験を発信を通じて還せるようにがんばります!ぜひよろしくお願いします!

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