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起業とイヤイヤ期のダブルパンチで「時間」との闘いになった話

2022年も頑張ります、tetoteミウラです。振り返ると幻のように泡のように溶けて過ぎ去っていった2021年。起業して仕事に最も打ち込みたい1年間でした。一方で子供が2歳イヤイヤ期& 4歳。公私ともにタスクが重かった1年でした。

このnoteでは起業と子育てが同時多発的に発生したとき、何を苦しんだのか?特に現時点での日本で平均的な価値観を持つ男性=父親サイドの視点から参考になるものをお伝えできればなと思い書き始めました。端的にいうと、「時間」が圧倒的に足りない状態になります。それをどう改善するか?という日々でした。実践編の中に学びが少しでもあればと願って書いています。

↓それにしてもイヤイヤ期の叫び声は半端なかった2022年はもう勘弁してくれ!

※読んでいただく前に注意事項
仕事の状況/夫婦の関係性/周りにフォローする人がいるか/お子さんの性格や個性…など、あらゆる面で全く同じ状況は存在しません。あくまでも一個人の記録として、夫婦が起業と子育てのどのように難局を乗り越えた(というか登ってる最中)かと言う話です。子育てや夫婦間の関係性を強制したり否定するために書いてはいません。参考になる部分だけピックアップしていただきながら、ご笑覧ください。

どこまで行っても時間とお金の問題

苦しさの源泉は時間がないことでした。時間さえあれば…と思うのですが、仕事をすればカオス渦中の家庭の時間は減り、家庭を蔑ろにすると妻のパフォーマンスは下がり、結果仕事が止まります。

課題❶夫婦で起業したこと

妻と一緒に株式会社tetoteをつくり起業をしました。企業の手から、ユーザーの手へもらって嬉しいギフトのような広告を。をテーマに、企業のコミュニケーションをギフトで支える会社です。

2歳になりたての娘と4歳息子の家族構成。会社名も子供たちが寝静まった中、小さい声で妻と話しながら「手から手へ届ける・・・てとて・・・!?・・・tetote!?(ハモりながら)」と決まりました。

元GAFA/電博外資コンサル!イケイケなクリエイターたちと起業!資金調達しました!SNSでいいね1000個される!的なキラキラ感は、そこにありません。(そんなSNS映えする企業する世界線の人生を過ごしてみたかった…)

メンバーは私と妻。少ない自己資金からのスタート。途中から副業的に手伝ってくれるメンバーが増えてきました。どんなタスクをこなしたかを書きたかったのですが長くなるので割愛します。手が足りませんから、やることは山積みです。

↓このようなタスクがホントたくさんです…

皆が健康の通常運転時に、純粋に仕事に割けた時間はMAXとして、私は1日8~9時間位、妻は1日6時間くらいでしょうか。妻には家事育児を了承を得て、私より長い時間担当してもらっています。残りの部分は私が仕事の帳尻合わせをしようというレガシーな作戦です。親と同居もしてますがそこまで強い依存はできません。

課題❷小さなこども&イヤイヤ期

もう一つの課題は2歳と4歳の子供たち。保育園と幼稚園に預けています。

平日=朝の支度〜朝ごはん〜お見送り〜お迎え〜夜ご飯・お風呂〜歯磨き〜寝かしつけ。大枠のやることはこんな感じですよね。

休日=+昼ごはんと、さらに「一緒に遊ぶ」ことも大きなタスクとして加わります。端的に言うと休日は子供たちの頭と体を使って遊ばせ、疲れさせることが必要になります。
超絶ざっくり子供のやることタスク

こう書くと200文字位で終わっちゃって、そんなもんかよって感じなんですが、普通の生活の一つ一つの動作は簡単に進みません。次へのアクションへ促すのに時間がかかる、汚れる、泣く…気力を使います。個人的には休日の方が仕事とは違う疲れが溜まります。そこに2歳娘のイヤイヤ期突入でした。

ひとりめで経験しているので、最初は前回クリアしたゲームを再度やるような気持ちで「え?自分イヤイヤ期もう知ってますから」と余裕ぶっこいてました。しかし、、、2人目のイヤイヤ期がちがったのは、兄というもう一人の子どもがいること。

とにかく兄がやることをやりたい、食べ物はすべて独り占めにしたい。もちろん兄もそれに対抗します。ひとりめだったら大人がなんとかコントロールできた部分が、子供同士の接点で発生するため、イヤイヤ状態のエンカウントが格段に高まりました。前回より難易度が上がったイヤイヤ2歳児への対応にほとほと体力と精神力を奪われました。

「時間」をいかに捉えるかの勝負

1番重要だと感じているので何度も書きますが、子育ても起業も、やってみて辛い瞬間は、どちらも、時間が有限だと感じる瞬間がつらい、というのが共通点でした。キーワードはとにかく時間への向き合い方をどうするかです。

子育てで辛かった「時間」問題
きついのは保育園の登園時間前とか、外出の決まった時間や帰宅タイミングなどでイヤイヤが発生した時です。イヤイヤモードに突入したら、経験上とにかく別の選択肢を用意しなくてはいけない。保育園に行きたくない!となったら、おもちゃ売り場から離れたくない!となったら、もうそのことしか見えません。

お菓子食べる?とか、かわいいお人形を入り口で先生に見せる、新しい靴がある、今日は公園にお散歩に行くらしいよ、などの他の楽しい何かを捧げて、気持ちを切り替えて怒りを沈めないといけないのです。(神話の神々かよ)

それを何回も連続。諦めて、こちらが少しでも強行突破しようとするとギャン泣きで止まらない。この繰り返しでした。時間が足りないからこちらも焦るのです。登園の1時間前に着いていたらこんな焦りも生まれないのですが…そんな簡単に準備が進むわけもなく…

起業して辛かった「時間」問題
起業は最初に設定した資金に限りがありますから、それが尽きるまでの間に、いかに最速で事業を軌道に乗せるかが肝になります。

我々の資本金はせっせと貯めた少ない貯金から。実質2021年1月からのスタートです。その資金が尽きるまでに、クライアントを見つけてもらい発注してもらわなくてはいけません。

↓ライバルに負けて倒産するより、時間に負けて倒産する。それが起業!

この不安を払拭するためには、たくさんの仕事をこなす時間が必要です。でも時間は家庭のタスクも抱えながらだと捻出できない…お金が自己資金の起業のスタートだとさらに余裕がない。結局はどこまで行っても時間が問題を引き起こします。

実践編(時間の使い方編)

では、時間が課題だと分かったときに、どう私が時間を捻出したか?フィジカルな時間短縮と、精神的な時間への向き合い方。この2点で改善した部分をまとめていきます。

朝早く起きて仕事する

実に当たり前、シンプルです。朝は裏切りません。起きれればタスクに必ず向き合うことができます。ただ中途半端な朝(6時台)だと気配を察知した子供が一緒に起きてきてしまいます。家で仕事するにも4時台には起きて、気配を消す場所に移動しなければなりません。私の場合は24時間使えるシェアオフィスに登記しておりこれが良かった…

とにかく子供と共に早く寝て、朝は早起きしオフィスへ。朝5時から7時くらいまで仕事して、7時台に家に帰ってきて保育園の準備〜送りまで一気に加勢する。これで私は朝の仕事時間を作っています。

妻を家事育児の時間から物理的に離す

家事育児を妻に埋め合わせてもらうギャップはどうしても2~3時間発生してしまいます。妻はすごく感性が豊かな人なので、子育てに追われ自分の時間がないと特に辛い人でした。会社としても、その感性を活かし商品開発。人事の側面でも手伝ってくれる人脈を探してくれるとても重要な役割。彼女の時間を取り戻すことが非常に大事でした。

辛そうな時はもちろんフォローすることはしていましたが、根本的な景色は変わりません。そこで平日に1人になれる時間を作るべく、夕方以降に妻のオフDAYをもうけました。私はその日は朝から仕事をして、夕方に保育園と幼稚園のお迎えから、夜ご飯とお風呂までを担当します。

明確に決まっている方が予定が組みやすいので毎週固定にしてリズムを作りました。また休日にも似たような時間を少しつくれるようにしました。

時短と雰囲気で家事を乗り越える

家事も時短しました。よかったのは食洗機とルンバとお風呂にスプレーするだけでキレイになるやつとか。あとは料理もネットスーパーのお料理セット的な具材が切れているので、それなりの料理がすぐ作れるので、得意でない私は助かってます。

また、雰囲気で子供たちを盛り上げる楽しい朝ごはん作りにホットサンドメーカーを導入しました。具材や挟むものを変えるだけでバリエーションが広がるのはハードル低くて、特別なテンションも醸成できてよきです。

↓清水の舞台から飛び降りて買ったやつ

自分のケアにも気をつける

仕事も家庭も二兎追いたい。無理でも捕まえる努力だけはしてみたい。その時に蔑ろにされるのが、自身の健康と精神だということ。1人目の時にメンタルをかなりやられた経験上わかっていました。ジムとサウナのセットを、平日の仕事時間内で、仕事の集中が切れた時なるべく通いました。自分を労って心と体を整えないといけません。

そんな時間あれば仕事と家庭のこともっとやれ!妻を休ませろ!とも捉えられがちですが、無理して再起不能になってしまったら詰みます。なので、この意識的に休む・鍛えることは仕事のタスクの1つと考えてもいいと思います。特にストレス発散が苦手がちな男性には必須スキルになると思います。

もちろんパートナーに相互で休めるバランスを取れていてこそかなと。また私が経営者なので自由に時間を使えるというメリットも大きなところです。

実践編(時間の捉え方編)

精神論です。起業して仕事がいつ途切れるか未来への不安vs目の前の家庭のカオス。そこに苦しんだ過程で、どう仕事との距離感を保つか。のヒントがあるように感じました。

仕事のKPIをゆるゆるにする

クライアントがいる受注仕事に関してはしっかり対価に応えなくてはいけないので最も優先順位が高くなります。一方で、自社を発展させるマーケティング施策全般はどうしても余剰分の時間で手がけることになります。

攻めのタスクにKPI的な目標数字(例:サイトリリースは8月末までに/週に1回はブログをアップする)を設けると、できない時に心が疲れます。クリアできないと、今日も何もできてない!と思ってしまいがちでした。KPIはゆるく見た方が良さそうです。

仕事面において基本的に満足できない状態が続きます。ストレスになります。だから、他のことができている!と喜びを見つけていく姿勢が必要でした。

家族が日常を無事に過ごせることを目標に

主に仕事だけで承認される喜びを得ていた、日本の古き良きお父さん像からの脱却が必要かと思います。仕事の成功より家族のパラメータを指標にした方が良いと感じました。

例えば保育園に入ると子どもはすぐ風邪をひきます、家族にもれなくセットでうつります。コロナや感染症で園自体も休みになります(先週と今週はコロナ休園…)女性には生理周期もあります。1歳から2歳はイヤイヤ期も迎えます、オムツも個人差ありますが3歳位までは替えてあげないといけません。

そう、妻子は「普通に日常を過ごすこと」すら困難なケースがしょっちゅう起き得ます。男性は、比較的安定して過ごせる屋台骨となります。そこでいかに力を発揮できるか?家族のイレギュラーと仕事のピークが重なった時、ここでパフォーマンスを発揮できないと本当に詰みます。

なので、いかにみんなが普通に過ごせたか、通常の状態を保てたかを、家族としてのゴールとして設定してもいいかもしれません。私は「今月は風邪ひかなかったねえ、みんな元気だったね」と妻と確認をしあうことを意識的に行いました。平穏な日常と言うのは、子育て世代にとって、奇跡的に素晴らしい時間なんですよね。これを祝いましょう。仕事の目標達成よりも尊いことなのです。

↓平穏な日々に達成会を!イケイケベンチャーくらい、盛大な祝福を!


右肩上がりの呪いから解放されたい

また別で書きたいテーマなのですが、根源は仕事でしか承認欲求が埋められないケースが多くなりがちな男性の心の問題なのかなと。これが私にも降りかかってきたような気がします。

仕事ができないと未来への不安に苛まれます。ですが、振り返ってみると別に暮らしができるレベルで仕事はこなせました。なぜ不安か?給料も低くキャリアアップが止まる。停滞している感じが不安だったように思います。

サラリーマンにしても自営業にしても、資本主義社会で働くことにおいて「売り上げ」のために関与してる人がほとんどかと思われます。ですから、仕事において常に右肩上がりの成長を命題とされている癖がインストールされています。それは、日本で育った多くの男性の呪縛として残っているように感じます。

成長を止めて、家庭のカオスが通り過ぎるのを待つことが、ストレスになってしまう。目の前の家事育児をしつつも頭のどこかで仕事が気になり、時間が足りないと思ってしまう。そんな脳に調教されていたことを痛感しました。

良き理解者に巡り合えますように

家庭にコミットすれば、仕事における歩みは確実にスピード感を失います。その耐え忍ぶ期間を応援してくれる、待っててくれる人。企業や同僚、親族や仲間や共同体。理解者が「職場」や「家庭の近く」にいてくれることが必要だと感じました。

周りで家庭と仕事のバランスをとれてる同年代の男性は、大抵は制度をしっかり整えている会社や福利厚生、またダブルインカムなので心に余裕がある。上手に渡り歩いていると思います。

私は今回まだトンネルを抜けていませんが、やはり0歳から3歳以下までの子供を、夫婦2人で起業という大仕事をこなしつつ受けようとするのはしんどいのです。身も蓋もないことを言うと、小さな子供が2人以上いてシングルインカム状態で金銭的に余裕がない状態の起業はお勧めできません。

ただ、起業も子育ても、はじまりに完璧な計画性をもってこなすことはできません。偶然性が高いものですし、エイやっと飛び込む感覚があります。人生においてカオスが重なってしまったとき、どうやって時間を作り、時間とどう向き合うか。これからの社会、特に時間に抑圧されず自由に働かせてもらえてた男性サイドにとって重要なテーマだと考えています。

↓家事育児レベルの力量を圧倒的に見せつけられた出来事


さいごに

長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。冒頭にも書きましたが、子育てや夫婦間の関係性を強制したり否定するために書いてはいません。あくまで一個人として、時間(またその陰に潜むお金問題)に苦しんだ状況になった時、こう乗り越えたら良いのでは?という想いだけです。

共感いただいたことがあれば、Twitterなどでフォローやコメントいただけると泣いて喜びます!(特に右肩あがりの呪いに共感いただける方からの意見が聞きたい…

↓子育てと起業の苦しみを伝えるtetoteミウラのTwitterです。弱小アカウントなので、育っていく楽しみがあるはず…ぜひよろしくお願いいたします…仕事のことより家庭のことばっか呟いてる…


あと(こちらが大事なんですが)企業ノベルティをよりアップデートするブラノベ!を運営しています。完全リモート前提で、偶然にも小さいお子さんがいらっしゃる女性を中心に手伝ってもらっています。より良いサービスや商品企画をこれから発信していきますので、見守っていただけるとうれしいです!

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