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あなたも、誰かのサンタクロース。





ブックサンタを知っていますか?


私は、今年偶然この活動を知りました。

クラウドファンディングでの文章を読んで、絶対参加しようと思いました。


チャリティーサンタでは、2008年から活動を開始し、これまでに約5万人の子どもに直接プレゼントを届けることができました。一方で調査活動を通じて「クリスマスにプレゼントが貰えない子ども」や「クリスマスに何の思い出もない…という子ども」がいることにも気付きました。「シングルマザーの3人に1人がクリスマスなんか来ないでほしいと思っている」という調査結果も明らかになりました。

クラウドファンディング内文章より

私は、自分が子どもだった頃。

当たり前にクリスマスのプレゼントを貰える子どもでした。
25日の朝が楽しみで仕方がない子どもでした。

自分が親になって、今度は子どもにそれを体験させられる親になりました。
親になって、親があのワクワク感を演出してプレゼントに添えてくれていたんだなぁと思ったりしています。

子どもたちは毎日日替わりで欲しい物が変わり(コレはコレで、なんとかならんか)、25日の朝を楽しみに待っています。
いつかこの子たちが大人になって、自分がサンタさんをするときに私達がそのとき抱いていた気持ちを思い起こしてくれるのかなぁなどと思いながら。

そんな自分にとって当たり前の12月のクリスマスの記憶。
これが、家庭によっては全然違うものなんだなぁということ。

感覚としてはわかっていました。
クリスマスに楽しい想い出がない人も、きっといるんだろうということは。でも私はそちらへ想像力を向けようとはしてきませんでした。

でも今回の文章を読んで「クリスマスが来なければ」と親が願ってしまうことの苦しさのようなものを想像しました。
それは、クリスマスというものを忌み嫌っているからではなく、本来は楽しいはずのクリスマスを楽しいものにしてあげられない悔しさのようなもので。本当は、出来ることならやってあげたい思いがあるからこそ、だからこそ「来なければいい」と思ってしまうんだろうと。

学校や幼稚園では当たり前のようにきっと
「クリスマスのプレゼントには何を頼むの?」
という話が出てきます。

でもその”当たり前”が存在しない子どもも、やっぱりいて。

「何を頼んでも、届いたことはない」と答えるときの子どもの気持ちを考えるとそれはとてもさみしいだろうと思ったし、幼稚園や学校で言われた言葉を伝えられた親の苦しさもまた重たいものだろうと思いました。

自分にとって当たり前であることのありがたさ。
私の収入が不安定なこともあって、きちんと働いていた時代と比べれば子どもたちに我慢させる機会もそれなりにあるのですが、それでも「プレゼントを買うことが出来ない」ということはありません。

今、自分がいる環境の豊かさにも気づく事ができました。

そして自分がそれだけ豊かならば、少しでもそれを分けることが出来たらと思い、本屋に本を買いに行きました。

サンタ活動した本


モモを買うのは決めていました。
これから大人になる前に、一度読んでほしいと思っている本。

我が子はまだ難しいそうで読んでくれない。
一度読み聞かせに挑戦したけども、ひとつひとつのくだりが長くて読んでいて私がギブアップしてしまった…。
オーディブルとかで読み聞かせてもらうのも手かなぁ。

そして売り場でモモを探しているときに目に入った本。

静かで優しい絵本です。絵本って呼び方でいいのかわかんない。多分絵本。

小さな子でも読みやすいけど、大きくなっても十分心に染み込んでくる文章。小学生ならどの学年に届いてもいいと思う。
っていうか大人が読んでもじんわり泣けますし。

実はこの絵本は図書館で借りて読んで、すごく良くて。
自分用にもほしいのだけど、高くて買わずにいた。
自分に買うなら高いと思っていた、けど、どこかの誰かのためだったら何故か高くないと思いました。何でだろう。

誰かに本を買ったら幸せな気持ちになったから


どこかの誰かがいつかこの本を受け取って、読んでくれるって思うだけで心がなんかすごいウキウキしてしまって。

不思議ですよね。受け取った人の顔も見えないし、本も手元に残らないし、こっちの連絡先も伝えずにただ本屋さんで「ブックサンタで」って言うだけなんです。ステッカーとサンクスレターが手元に残るだけ。

なのに、何でか知らんけどすっごい嬉しかったんです。

で、もっとたくさんの人が、おんなじ思いをしてくれたらいいなと思いました。
別に無理強いしたいわけじゃなく。
心が動いて「私もやりたい」って思って本を買ってくれた人なら、きっと同じ気持ちになれると思う。

長い文章を読むのが面倒な人も4ページの漫画なら読んでくれると思いました。だから漫画を描きました。

本当はもっとシンプルな絵柄の漫画にしてすぐ上げる予定だったのに、気づいたら結構丁寧な仕事をしてしまって(これでも丁寧なんだ…!)2日ぐらいかけてしまった。

カウンセリングの漫画お待ちの方々すいません。
4ページ分は仕上がってるので、明日上げる予定です。

沢山の人に届くように願って漫画を更新したら、万を超えるようなバズり方ではなかったけどそれなりに多くの人に届いてくれました。

引用の中で「私もやりたい!!」「やってきました!」みたいなのが増える度に、心がほっこりしました。

クラウドファンディングの支援者が増える度に、漫画を読んでくれた人はこの中にいるかなぁなどと思いを巡らせたりもしました。


あっ…!(キュン)


自分がこれからやっていきたいことを思い返す


本屋で支援をすると、支援した人にだけ渡される「サンクスレター」というものがあります。

そこに書いてある一文です。

私たちが叶えたい未来は「子どものために大人が手を取り合う社会」です。
今回、あなたが参加してくれて、その未来に一歩近づくことができました。
あなたも誰かのサンタクロース。

私は、今、自分が何に向かって活動を続けているんだろうな、と最近よく考えます。
漫画や文章でいろんなことを発信して、どうなりたいんだろうか。と。

その活動の根っこになにがあるんだろう。と。

もう一つ、今回のブックサンタ以外のプロジェクトで、私が心動かされて参加しているものがあります。


どんぐりを和歌山から送ってもらい、それを苗木にするまで2年かけて育てて、それを和歌山に送り返し、土砂災害で流されてしまった山を緑豊かな山に戻すためのプロジェクト。

自分たちや、一つ上の世代が目の前の利益に溺れて森林伐採を繰り返した結果が、山の地盤を緩めて簡単に雨で流されてしまうような状態にしてしまったのだとか。

どんぐりの木が立派に育ち、緑豊かな山に戻るのは今の世代の2世代先。
私の孫の世代が大人になる頃なのだそうです。

このプロジェクトは2世代先に豊かな森をプレゼントするための命を育てるプロジェクトです。

多分、私がこの先やっていきたいのはこういう活動なんだと思いました。

小さな種を撒いて、小さな苗木をひたすら育てて、遠い未来の子どもたちの未来を豊かにするようなことなんだろう、と。

以前、Voicyで税理士の大河内さんがお話していた事が心に響いた事も思い出しました。

大河内さんは「お金の勉強を義務教育に」という目標を掲げて日々発信活動をされている方なんですが、その方が去年のVoicyフェスの対談で
「今、ダサいと思ってるものを未来の子どもたちに引き継ぎたくないじゃないですか」って言ってたんです。

「今すぐに変わるわけがないことはわかってるけど、出来る限りの、良い未来を子どもたちには残してあげたいんですよ」と。

今すぐは変わらない。
それでも小さな種まきを続けることに意味はある。

自分の孫世代か、下手したらもっとずっと先か。

とにかく、ずっと先の未来の子どもたちが
「なんでこんな世界に生まれてしまったんだろう」と思わないような未来を残すための活動を、自分もしていきたいと思いました。

今が生きづらい世界なら、そう思わせるような世界を未来に引き継がないようにすること。荒れてしまった世界を豊かに戻すための種まき。

サンタさんの温かい想い出を持った子どもを1人でも増やす、この「ブックサンタ」の活動もまた、そのうちのひとつなのだろうと思います。
温かい想い出を持って育った子どもがいつか大人になったとき、自分の子どもにそれを伝えていける世界だといいなぁと。

私も発達障害とか、生きづらさについての発信をしているけれど。
がむしゃらにただ発信するというよりは、未来への種まき。
そういうイメージで活動していけたら良いなと思いました。

そんなわけでブックサンタ。素敵な活動です。

興味が沸いた方は是非。

合言葉は
『あなたも、誰かのサンタクロース。』


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