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マタニティブルーの乗り越え方。

妊娠5か月頃から、ブルーになる日が増えた。
なんでもないことで涙が出た。
体重が増えた、お腹が出てきてお気に入りのズボンが履けなくなった、マタニティ用のダサい下着じゃないとフィットしない。
どれも妊婦として喜ばしい変化なのだろうけど、意思に反して変わる身体を好きになれなかった。

夫がほとんどの家事を担ってくれる日は、自分がひどく情けなく思えたし、
夫が妻としてでなく母体として私を労ることさえ、なんだか悲しかった。
感謝の言葉なんて出ず、ただ涙が出た。

そんな時でさえ夫は優しくて、抱きしめて頭を撫でてくれる。
優しすぎて、自分のできなさが浮き彫りになって、また涙が出る。

訳も言わずにしょんぼり顔と泣き顔を繰り返す妻を前に、君は何を思っていただろう。仕事で疲れて帰ってきて、妻の機嫌とりをして、優しすぎると怒られて。
妊婦のブルー期は、夫にとっても試練の時だったろうと思う。
見捨てずに、逃げ出さずに隣にいてくれて、本当にありがとう。

このまま、ありがとうもごめんねも言えないままは嫌だと思ったのが、ブルー脱出の契機になった。
これまでの人生、モヤモヤやグズグズは言葉にすることで乗り越えてきたことを思い出し、私は夫に伝えたいことを資料にまとめ、プレゼンすることにした。
妊娠6か月に入った、ちょうどその日だった。

  • 今は、なんでもないことで涙が出ます。気を遣わせてごめんね。

  • まだまだ動けるから、いつも通り家事分担しよう。

  • 赤ちゃんを撫でるためにお腹を撫でるのもいいけど、たまには私を見てほしいよ。

  • 産後もブルーになって、迷惑をかけてしまうんじゃないかと不安です。もう一度、里帰り出産の選択肢を考えてみてもいいかな。

そんな内容だったかな。
やっぱり涙なしに話すことはできなかったから、文字にしておいて良かった。
いつも私の考えを優先してくれる君の、本当の気持ちを聞けたことも嬉しかった。
嫌われたらどうしよう、こんな家に帰りたくないと思っていたらどうしよう…そんな不安も、ちゃんと話せばきれいに消えた。

「ハッピーな日も、ブルーな日も、いつも一緒にいてくれてありがとう。
いつもは言えないけど、ほんとは毎日だいすきだよ。」

クリスマスプレゼントに添えた言葉は、ブルー期に抱えていた気持ち。
ありがとうもごめんねも、思ったときに伝えられたらそれが一番。
だけど、言えない日もあるから。
そんなときは大事にしまって、文字にしよう。
それが私の、心の整え方。

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