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小説も歌詞も、最初から100点の言葉は出てこない

今回は、小説の書き方を作詞に転用してみた、という話です。

▼ただいま作詞中


少し前、アイドルグループのオリジナル曲を依頼していた人からムチャクチャかっこいい楽曲が届きました。

それ以来、その曲に合う歌詞を書いています。

僕には作詞の経験はありませんが、小説やエッセイの編集者をやっていたので、小説家や小説家のタマゴの原稿に、

「ここをもっとこうしませんか?」
「あっちとこっちを入れ替えませんか?」

というような赤字を入れて、作品をもっと面白くするための提案はしていました。

ですが、自分の手でゼロから作品を作ったことがありません。

なので、作詞をするというのは、僕にとっての大きな挑戦です。

▼小説と歌詞の書き方は似ていた


作詞を始めてからずっと、書いては消すどころか、二歩進んで三歩下がる、みたいなことを繰り返していました。

ですがようやく、「こうやって作ったら、なんとなくいけそうな気がするぞ!」というのが見えた気がします。昨日、そんな瞬間があったんです。

それまでは、1番のAメロから音数に合わせて1フレーズごとにピッタリくる言葉をいろいろと考えて、そこから最適な言葉を選び出すような手法でした。

これだと、Aメロが書けてBメロを考えているとAメロがまた気になってしまい、Bメロに合わせてAメロも直すと、すると今度はBメロもやっぱり違う気がしてくる、という終わりなきスパイラルに入ってしまうんです。

終わりなきスパイラル……、なんか歌詞になりそうなフレーズ(笑)。

そんな状態だったんですが、考え方を一新したところ、僕にはそれがハマったみたいです。

簡単にいうと、ストーリーの型に則った物語を創り、それにおおよその1番、2番、3番のAメロBメロサビを当てはめ、それからフレーズごとの音数に合わせて言葉を推敲しながら加筆修正していくというやり方。

これは、僕が小説家のタマゴによく伝えている小説の書き方とほぼ同じです。

小説の編集者をやっていた経験が、こういう形で生きてくるとは!

編集者やっててよかった!

▼小説も歌詞も、いきなり100点の言葉は出てこない


ちなみに、小説の書き方を短くまとめると、

「1文目から修正する必要のない100点の原稿を書くのではなく、まずはストーリーの型に沿ったプロットを作り、それを参考にしながらとにかく最後の1文まで原稿を書き上げる。その後に、何度も推敲しながら加筆修正を繰り返し、全体を100点に近づけていく」

となります。

小説家のタマゴには何度も「まずはラストまでひとまず書き上げて、そこから細かく推敲すればいい」と言っていたんですが、今回のことで「歌詞も同じだな」と痛感しました。

もちろんまだ作詞初心者で修行中なので、いきなりやり方を変える可能性もありますが、ひとまず今言えることは……、編集者やっててよかった!

とはいえ、やり方が見えただけにすぎず、やっぱり詞を書く作業は大変で、脳が汗を流している日々です。

ただ、これを読んでいるみなさんも、似たような産みの苦しみを味わいながら、創作に挑戦している真っ最中のはず。

そんな挑戦中の方のために、先日、「みんなの挑戦部」というのを作りました。

そこでは挑戦している人を応援しております。

ツイッターでハッシュタグ「#みんなの挑戦部」を入れて「今日は何をやった」などとつぶやくだけなので、よろしければぜひ!

みんなの挑戦部の詳細はこちら

また、こちらのアイドルグループアカウントもぜひフォローをお願いします!

来週、メンバー同士の顔合わせがあり、いよいよ本格始動!

ということで今回は、小説の書き方を作詞に転用してみた、という話でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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