テキトーLifeのススメ
ある日、妻がとある本を読んでいた。
「あやうく一生懸命生きるところだった」
なんだそのものすごく惹かれるタイトルと表紙の絵は。
ちなみにこのポストはその本のレビューではございません。あしからず。ちなみによくある自己啓発の押し付けがましい本ではなくて、いい感じの本です。オススメ。
周りから見るとどのように映っているのか分からないが、私自身は自分自身のことを自信を持ってこう言える。
私は基本的に適当である。(もちろん正しい意味での適当)
思い返せば高校時代、国体に出たので3年生の10月まで部活があって、その後はしばらく休養期間に当てていた。いや、ただ呆けていただけ。
でもって本格的にセンターの試験勉強を始めないと!と気がついたのは、1月の頭に長々と放映されていた、新春かくし芸大会なるテレビ番組を観ていた時だった。あまりに下らなすぎて「は!オレは何をやってるんだ!センター試験はあと数週間後なのに!」とようやく目覚めたのである。
目覚めた後の数週間はセンター試験に向けて本気で勉強した。と言ってもとにかく共通一次時代からの過去問を解きまくっただけだけど。
でもってその後、某大に受かって、そこに行くことにした。
ウチの高校はいわゆる進学校だったので、高校2年の夏までに高校のカリキュラムを終えて、後は受験対策の補習ばかりだった。それだったらどこで勉強しても同じだろうと言うことで、基本的に図書館で過ごしていた。一応勉強している体で。ちなみにその頃にハマったのは北方謙三だった。男子ならあるよね。ハードボイルドに憧れる時期。
そんなことは置いておいて、学校には行っているけど勉強を教室でやらないといけないわけじゃないし、オレは図書館で過ごすから、と親には説明していた。
そんな毎日を送っていると、ある日担任から親に相談があった。
学校に来て、図書館で勉強しているのは分かるけど、勉強するならせめて教室に居てくれないか、と。
まぁ他の生徒にも真似されたら困るだろうし、親からもあまり先生を困らせないように、とのお達しがあったので、そこは百歩譲って教室に戻って、皆と同じように過ごした。流石に北方謙三作品を読み漁ることはもうできなくなってしまったが。
でもって、話は飛ぶけど、ウチの高校では国立や有名私立に受かると「合格体験記」なるものを書くことになっていた。先生の言うこと聞いて一生懸命勉強してたら受かりました、的なことを書いて、後輩たちがウンウンと読む為のプロパガンダである。
私は国立に受かったことを知って、この合格体験記を書くことが楽しみでしょうがなかった。先生の言うことは七掛けくらいに(本音は半分だけど、それくらいに)して聞いておいて、自分の勉強法を見つけましょう、夏が勝負なんぞは嘘や、勝負は年明けてから、などと好き勝手に書いてやろうと思案していたが、周りの同級生達が書いている中、私には依頼がこない。思い切って先生に聞いてみると
「山中よ。お前に書かせるわけないやろう。何書かれるか分からん。」
テキトーにやれ、というプロパガンダ作戦、失敗だった。
アメリカで勉強する!と決めた頃、まずは学校選びからだったが、これもかなり適当であった。
最初はなんとなくカリフォルニアの大学に行こう、だって西海岸、良い感じじゃん、と思っていたが学費を始め全ての値段の高さに断念。次は田舎でもいいから、ある程度学費も生活費も安いところ、と思って候補に上がったミネソタだったけど、1月の様子を写真で見て、雪のないところで育った私は真っ白な雪景色にビビって断念。学費と生活費、そして天候を条件に適当に調べて最終的に残ったのがアラバマだったが、行って見てビックリ。すごい良い大学ではないか。結果その適当に選んだ大学のおかげで、その後のATCとしてのキャリアを積むことができたと言っても過言ではない。
アメリカの大学院に行く時もそうだった。
二つのオファーをもらっていたけど、一つは誰もが知る大きな大学。もう一つはサイズ的には少し小さい大学。
この二つの大学を並べた時、おそらく多くの人が最初の大学に行くべきだと思うだろう。めっちゃ有名な大学だし。
ただ私は少し小さい大学院に行くことにした。正直にいうと理由は条件(Benefit)の良さだった。学費免除はもちろん、家賃補助、生活費などなど、大学院生にとっては破格の条件だったように思う。一方大きな大学は、物凄い予算があるだろうに、大学院生にはあまり優しくない条件だった。
だがATCとしてのキャリアを考えた時、もしかしたら大きな大学に行った方が良いのかもしれない、、だってコネとか凄そうだし。
どちらに行こうか迷っていた当時、ヤンキースでのインターンをしていたのだが(このポジションもかなり適当なストーリーがあってゲットした。これはまた後日に。。)、その当時のボスに相談してみた。
テ「こっちに行ったら、ビッグネームだし、コネが凄そうなんですけど、どうしたら良いですかね??」
ヤ「なんだ、テツオはヤンキースはビッグだとは思わないのか?コネを得るためだけに行くのであれば、ヤンキースのコネじゃ不十分ってことなのか?」
なるほど。確かに私にはヤンキースのコネができた。その前にもアラバマの、そしてライオンズ(NFL)のコネもある。
これ以上のコネはとりあえずは要らんな。という訳で小さい方の大学院(と言っても実は結構大きな大学)に行くことにしたのだが、結果ここに行ったことで、その大学院の頃に書いた論文が専門誌に掲載されたり、就職やらに繋がった。
条件が良いし…と適当に選んだ結果、そうなった。分からないものだ。
開業するのにこの場所を選んだ時もそうだったし、個人事業主ではなく法人にしたのもそうだったし、色々なトレーニング用品を購入したのもそうだ。基本的にあまり悩まず、感覚的に選んでいることが多い。
当時はそれなりに一生懸命考えた結論ではあるけど最終的には、んー、こっちの方が良いかもな、、なんとなく、というような根拠のない自信で適当に選んだことで、良い感じの結果に繋がっているように思う。
まぁもちろん「what if...?」と思わなくもないけれど、そんなん無理だし。
私に関しては一生懸命悩んで行動しないより、適当でもとりあえず行動した方がなんとなく結果に繋がった。PDCA云々言うてたらいつまで経っても一歩出せない。私に関してはPACだな。思いついたらやってみる、でもって修正する。そしてそんな感じでこれからも適当にやっていこうと思います。
もちろんそうでない人もたくさんいるだろうから、こっちの方がいいよ!とは決して言いません。ただこういう考え方、行動の仕方もあるよ、程度に思っていただけたら幸いにございます。
なんとかオチが付きました。お後がよろしいようで。
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