2月

 学校は収束して終わっていく。
 何か実績を残せたか、ためになったことがあったか。
 そんなものはない。
 何もないことを胸を張っていうほどバカになったつもりはない。
 けれど、何者かになろうとした学生生活だった。
 何者にもなりきれず、終わっていく学生生活だった。
 サークルや就職活動はほぼしなかった。どっちも僕の肌に合わなかった。
 何いってんだこいつ?
 と言われるかもしれないが、そうなのだ。
 性格も言葉も偽って何を得た?
 得るものは沢山あっただろうな。
 偽ったのだから偽物が手に入るには当然だ。
 何が本物かは僕にはわからない。けれど方向は間違えたくない。
 偽物が本物に近づこうとしたところで、所詮偽物なのだ。いかに本物っぽく振る舞えるかどうか、それが肝になる。
 それができたから、彼らは手に入れたのだ。
 無能で無知な僕は偽物にもなりきれないプライスレスだ。
 本当はみんなのことが羨ましいのだろうな。

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