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化学者がなぜVtuberになったのか

こんにちは。化学解説系Vtuberの才媛テス子です。今回は私がなぜVtuberになったのかというまとめと、そこから学術Vtuberについての話を広げていきたいと思います。

※本記事はYUKIYAさんの「学術教育サイエンスコミュニケーション系 Advent Calendar 2020」企画への参加記事です。他の学術系の方も興味深い記事を書いていらっしゃるので、是非ご覧ください。

目次
1.自己紹介とVtuberを始めたきっかけ
2.なんでVtuberをやりたいの?
3.学術系がVtuberをする利点
4.まとめ

1.自己紹介とVtuberを始めたきっかけ

二度目になりますが、化学解説系Vtuberの才媛テス子です。2020年2月から活動を開始し、12月現在でデビュー10か月となります。化学について解説する動画をメインコンテンツとし、消毒液に関する動画がバズったこともあり、ありがたいことに学術系Vtuberの中では有名な感じになっております。

そんな私がなぜVtuberを始めようと思ったか、特に学術系Vtuberなんて目指すことになったのかをお話したいと思います。

一番最初のきっかけはVtuberが楽しそうだと思ったからです。まあありきたりではありますが、17年末のVtuberの爆発的流行、その後の企業勢の台頭を眺めてきて、「あっ、自分もやってみたい」と思ったことがきっかけですね。

ここまでは「Vtuber」を始めようと思ったきっかけです。ではなぜ「学術系Vtuber」なのかですね。

私って、やるからにはある程度、自分の爪痕を残したいと思う人なのです。そのためVtuberを始めるにあたっても何かしら自分の存在感をアピールしたいなぁと考えました。でも、私はそこまで会話も上手くないゲームも上手くないので、この状態でVtuberでメインストリームのゲーム実況を主体とした活動をしても、凡百で木っ端なVtuberで終わりになってしまうと考えたのです。(ゲーム実況をそこまでやりたいと思わなかったですし)

じゃあどうするか。何かしら他者と差別化しなければならない。そこで思いついたのが「化学」です。私は高校大学大学院と現在の職業のすべてに化学が関係しており、化学に携わって10年以上経ちます。それならば一般人とは確実に差別化できます。化学に関係するVtuberになれば多少は存在感が出るのではないかと思いました。

そう思いついてからは、①私って人に物を教えるの好きじゃん ②ゆっくり化学解説とか再生数あるから需要あるじゃん ③Dr.Stoneがアニメ化されたし、ブームに乗れるじゃん などなど、後押しすることばかり思いつき、これは化学解説系Vtuberになるしかない!と思ったわけです。

(ちなみにこの時は学術系Vtuberというジャンルがあることを存じ上げず、デビューしてから同業者がいることを知りました。同じことを考える人っているものですね。いやぁ~ブルーオーシャン戦略って難しいね)

2.それってVtuberでやる意味あるの?

1章をまとめると以下のようになります。

Vtuberをやりたい→差別化したい→私は化学が得意→化学解説系Vtuberなら差別化できる

さあて次は逆方向からの話をしていきます。

Vtuberをやりたいから化学解説系を選んだ」が起こりですが、「化学解説系の活動でVtuberをやる」という観点での話も考えなくてはなりません。

化学の解説をするというだけだと、別にVtuberである必要なくない?って感じなんですよ。それこそ章題のようにVtuberでやる意味あるの?ってことです。

VtuberをやりたいからVtuberをやる。それはとても素晴らしいことですし、否定する気はありません。ただ私がVtuberをやるからにはそこに意味を持たせたかったわけです。

化学を解説するVtuber、明確で分かりやすい活動とはいえ、化学の話をするのだったら、VではないYoutuberでもいいですし、ゆっくり解説でもいいですし、それこそ音声なしの字幕でもいいわけです。その中でわざわざVtuberを選んだ意味っていうのを考えなければいけません。(ここら辺の話は以前書いた記事とも、多少は被っていますね↓)

さらに厳しいことを言いますと、学術解説をするうえで、Vの身体はノイズになりかねないです

おそらく、この記事を読んでくださっている方は、Vtuberに慣れており、今更抵抗感を覚えないと思いますが、世間一般ではまだまだそうではありません。”アニメの身体”で会話する、ということに抵抗を感じる方がまだまだいらっしゃいます。現に私の次亜塩素酸水動画がバズった時に、色々と否定的なコメントも届きました。(私が所謂バ美肉地声勢ということもありますが)

そのような、苦難を乗り越えて、なぜVtuberを選ぶのでしょう?

あ、学術系がVtuberやるなとか言いたいわけでは無いですよ!むしろ逆で学術系がVtuberをやるというのは利点だらけなんで、是非やってください!って話に続けていきます。

ただ欠点を知らないと、利点も活きづらいですからね。先に欠点の話を指せていただきました。

3.学術系がVtuberをする利点

学術系がVtuberをやる利点は主に次のようになります。

A.イメージ化
B.コミュニケーション
C.Vtuberに対するファン
D.Vtuber同士の繋がり

A.イメージ化
これは、その分野における”ゆるキャラ”になると言えばわかりやすいでしょうか。視聴者さんの中では、化学といえばテス子先生、テス子先生と言えば化学みたいな感じになっているじゃないですか。(なっていると嬉しいな)そのように強烈な印象付けが出来るんですよね。
この利点を活かした偉大なる先駆者が”でんじろう先生”です。本名の「米村 傳治郎」ではなく、でんじろう先生というあだ名を用いたことで、印象付けに成功しました。皆さんは、でんじろう先生が出演!って聞くと面白い実験してくれるんじゃないかってワクワクしてきませんか?
解説画面に何も出さない字幕解説動画と比べて、Vtuberもそのように印象付けができるんです!

B.コミュニケーション
Vtuberとは!!コミュニケーションが!!取れるんです!!
簡単に言ったら相談窓口ですかね。他のゆっくり動画とか、字幕解説動画では、動画の作者があまり表に出てこないので、質問があってもどこに投げたらいいかわからないじゃないですか。その点Vtuberはキャラ=作者なので、その人のTwitterに投げたら完了です。また、雑談やおはようなども気軽にリプできるのでより身近に感じられます。ここでもポジティブな印象付けができるんですね。

C.Vtuberに対するファン
解説動画の性質として、同じシリーズの動画は再生されるのに、別のシリーズの動画は再生されないというものがあります。解説動画ですからね、そのテーマに興味を持てないと皆さん再生してくれないんですよ。勉強するうえで大切なのは興味あることだけでなく、一見興味を持てないことでも学んでみるってところなんですけどね
でもVtuberならこの人の動画だから再生しようとなってくれるんです。推しの動画は全部見てみようってなるんですよ。そのおかげで興味を惹きづらいテーマでも一定の再生数は確保出来たりします。(なおそのブランディングに失敗した反省が先ほども貼ったnoteの記事です。)

D.Vtuber同士の繋がり
Vtuberは他の業界と比べて横の繋がりが強いです。頻繫にコラボとかやってますし。となると視聴者に他の分野の学術Vを自然と紹介できるんですよね。現在でも学術Vはかなり大勢いらっしゃるんで、それを紹介していくだけで、多くの分野の学問を紹介できるんです。
また、解説動画って作るのに時間がかかるので、同時に複数の学術Vを推していてくだされば、投稿ペースの遅さがまぎれるという、投稿者側の事情もあったりします。

簡単にまとめると、印象深く身近で愛着を持ち、他の分野もPR出来るというところですかね。もちろんこれらはVtuberだけの専売特許ではありませんが、最後の横の繋がりはVtuberが誇ることのできる強い長所ではないでしょうか。

4.まとめ

とまあ乱文気味になってしまいましたが、まとめに入りたいと思います。

1章
Vtuberをやりたい→差別化したい→私は化学が得意→化学解説系Vtuberなら差別化できる

2章
Vtuberをやりたいから化学解説系を選んだ」とはいえ「化学解説系の活動でVtuberをやる」意味も考えなきゃいけないよ

3章
学術Vの長所である、印象深く身近で愛着を持ち、他の分野もPR出来るところってすごいね!

って感じですかね。

3章で述べたように学術Vには、他の学術活動に比べてキャラが明確であり、横の繋がりが強いという利点があります。ここをいい感じに活かしていきたいですよね。

以下は私の夢物語ですが、いずれ学術Vの相互補助が盛んになって、「その分野だったら〇〇さんの動画を見ると良いよ」ってなったりするといいですね。他にも学術Vがお互いにコラボしてわちゃわちゃしたり議論したりできると良いですねぇ。

ここらへんの学術Vの将来の展望とかも語っていきたいんですが、文字数が多くなってきたので一旦ここらへんでしめたいと思います


恒例のチャンネル宣伝もしていきますね

https://www.youtube.com/channel/UC48JndhoUqIgsQJvpuyMIDA

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