がんをめぐる冒険(19)卵管がん確定=抗がん剤確定

 手術が終わり、2日後、 Y教授と教授のアシスタントをしている若手のO先生が回診に来て、
「左の卵管と卵巣にがんがありました。右足の付け根も同じ顔をしているので、婦人科で診ます。
がんわかったので、空きがあったら今週中にでも手術しましょう」
とお話されました。

 個人的には、がんはどうでも、足の付け根のしこりについて別の病院を探して治療しないで済んだことにほっとしました。 
がんについて同時並行して2箇所の病院に行くのは面倒だし、仕事しながら、そんな体力も時間もないな、と思っていたので、全部婦人科で面倒見てもらえることが何よりでした。

 今回の検査手術では、腹腔鏡下手術で卵巣と卵管を取ったのですが、次は回復で子宮の全摘手術。卵管にがんがあって、足の付け根に転移しているということは、通り道の子宮、リンパも切除してリスクを取り除くというもの。ましてや、もう閉経に向かっているし、妊娠の可能性もないのだからということですが、もうおなかに子供を宿す可能性すらないのかと思うとちょっと切ない。でも、ホントにわずかですが子宮にPETで光っているのも見ているし、これが20代なら子供が欲しいからこれ以上の手術はしたくないと言えますが、反論する理由もありません。
「週2で手術かー」と思ったけど、忙しい中、先生方が時間を割いてくださるだけでありがたいというもの。担当の先生や諸々の事情で人によっては手術待ちが数カ月になることもある。 国立がんセンターなら初診までに1カ月かかるので、初診から3週間で手術までコマを進めたのはすごいことです。

 そして、抗がん剤投与も確定です。空振りかもしれないという一縷の望みは消え、腰まで延びた髪を編み込みにしているのも今だけ。スキンヘッドになる日を覚悟しなければいけませんでした。仕方ないけど、想像がつきません。

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