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式王子

高知県のいざなぎ流では、式神に似た存在としての式王子というのがいます。

いざなぎ流で儀式を行うにあたり、取り分けと言って、あたりのマイナスのエネルギーを取り除く作業を行います。

取り分けに使った御幣は、最後に穴に埋めるわけですが、その上に石を乗せて蓋をします。

この時に高田の王子と呼ばれる式王子を呼び寄せるための御幣を石の横に立てるのです。
高田の王子というのは、石や岩を象徴するような存在です。それがそばにあることで、埋めた穢れは外に出てこられないようになるわけです。

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実はこの取り分けの技術がベースになっています。
今説明したのは、その場の穢れを取ることでした。
では、場の穢れではなく、人の穢れを取るとすればどうでしょう。
病気の方に施すことで、病気に効果があるということ
です。

もちろん式王子は強いので、それまでに色々な方法を試してみますが、それでも、穢れや呪いが取れない場合は強力な式王子を使役します。
主に病人への対応の場合は、五体王子という式王子を使います。

意外と修験道に近い部分がありますね。

また、いざなぎ流の場合は、法文という呪文を用いる他、式王子も神と言うよりは土着の精霊のようなものが多いのが特徴です。

このように、様々な流派というものがあり、自分に合ったものを伸ばしていければ良いのですが、それに出合うためには、幅広く存在を知る必要があるのも事実です。
皆さまも興味のある方は、ぜひ一緒にこのような見えないことについて学んで行きませんか。


これからも良い記事を書いていきます。