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斎戒概論

斎というのは心の不浄を避ける行為、戒というのは過去の過ちを戒めることです。
つまり、斎戒というのは、心身の清浄を保って、禁忌を犯さないようにすることです。

禊というのは、すでにある穢れを水で除去します。

斎戒の場合は、本来の神性を発揮するために、穢れを避けることです。

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斎戒で大切なのは神性なマインドを持って、普段から実行することが大切です。しかしながら、精神論では何をして良いのか分からないという事態に陥ったことで様々な戒律ができました。
戒律を守ってマインドが入っていなければ、仏作って魂入れずということでは本末転倒なのです。

斎戒は大した神事でなければ1日のことも多いですが、厳格な神事では最大1000日も続くなど一定の間、戒律下で過ごします。

基本は喪を避けること、酒や性的なことを避けるだけでなく、病人の見舞いなども避けます。
また、言霊もありますから、そういうことを口にすることも避けます。厳しい状態では血は死を連想するため、汗と置き換えたり、お経も染め紙と言ったりするくらい良く無い言葉も避けるのを徹底します。

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肉食も避けます。重要な神事の場合は魚や卵も避けます。

斎戒中の食事は植物であっても、すりつぶしたものは個体がバラバラになっているため、避けます。小麦を粉にした小麦粉や、豆をすりつぶした豆腐も避けます。味噌はつぶ味噌のみ摂取できます。

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火と水の穢れは最も避けます。これは、黄泉戸喫の話に遡ります。

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伊邪那美は黄泉の穢れた火と水で炊いた食事をしたために、現世に帰ってこられませんでした。これは、火と水の穢れが災いを呼ぶためです。

料理に使う火や水は清めます。ここでは略式の説明にとどめます。

火を点火する前と点火直後に、一回ずつ唱えます。

此の火を天之香具山の磐村(いわむら)の清火(さやび)と幸ひ給へ

水を使用する前に三回唱えます。

此の水を天之忍石(おしは)の長井の清水と幸ひ給へ

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色々な戒律についても説明しましたが、大切なのは、邪念や傷つける気持ち、怒りなどを放棄し、真っ直ぐで正しく、慈悲の心を持つことです。

自分を清めるだけでも、色々な方法があります。
このようなことに興味のある方は一緒に学びましょう。


これからも良い記事を書いていきます。