見えない世界の住人たちは、人とは常識が違うのです
見えない世界の住人たちについて色々話してきたと思います。
しかし、仮に呼び出せたとしてもうまく話が通じるのでしょうか。実はそれもハードルが高いです。
シェイクスピアの真夏の夜の夢でも、オベロンが恋人との喧嘩の腹いせで、パックに命令して、通りすがりの職人をロバに変えてしまったりと、やりたい放題でした。この職人からしたら良い迷惑です。
中国の小説の平妖伝でも神将を呼び出した後のゴタゴタが物語として出てきます。
ここでは才能がありながらも、問題ばかり起こす蛋子和尚というのが出てきます。
ある日、和尚は家で陽が当たって暑いと思いました。
そこで、和尚は神将を呼び出して命令するのです。陽の光を遮りたいから、大きな木をそこに4本生やせ、そうだな梨の木がいいな。と。
さすがは蛋子和尚です。神将はその頼みを聞いてくれるそうです。
普通に考えれば、ニョキニョキと木が生えてくるのを想像するでしょう。
しかし、相手は神様ですから、人の常識というものは通用しないのです。
頼みを聞き入れた神将は早速行動を開始します。
とてつもない大風を起こします。
そして、どこかに生えていたであろう4本の梨の大木が飛んできて、蛋子和尚の家の庭に刺さりました。
神将は言われた通り木をはやしたと大満足。
そんな大風で我が家は当然のことながら、当たりはカタストロフィな光景になっているわけです。
コミュニケーションとは大変なものですね。
願いを叶えてあげましょうなんて言われて、例えば家が欲しいなんて言ったら、どこかの家が飛んできて、瓦礫を押し付けられるかもしれません。呼び出した相手に何かに依頼するのも大変なのです。
シェイクスピアにせよ、平妖伝にせよ、いかに彼らが常識の通じない相手かということがよく分かったと思います。こういうものは呼び出すというのは基本中の基本であり、呼び出せたからと言って何でもできるというわけではありません。
依頼を聞いてくれたとしても、本来の想定とは違う結果をもたらしてしまうこともよくあります。
このようにキチンと学んでいくことが失敗を減らす近道ですから、皆さまも一緒に学びましょう。
これからも良い記事を書いていきます。