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泰山府君と祭り

陰陽道の主宰神は泰山府君でした。
そもそも泰山府君とはどういう神様なのでしょう。

元々は道教の神であり、その名の通り、中国の泰山に祀られていました。
つまり、冥界の神であり、寿命を司る神だったわけです。

日本では仏教とも合流したために、閻魔大王の側近として扱われました。
それ以外にも般若心経の護持を十六善神と呼ばれる16の夜叉が誓うのですが、それらの上首でもあります。
そのことから、月の16日には帝釈天に味方し、阿修羅の軍を鎮圧するなどの武勇もあります。

地獄界の大物ですから、妖怪などとるに足らないわけですから、陰陽道では泰山府君祭を行って妖怪を退けていた訳です。

しかし、そんな祭りもうまくいかなかったことがありました。
滋賀の園城寺に智興という高僧は病だったのですが、すでに寿命でした。

そこでさらなる方法として、身代わりの犠牲は伴いますが寿命を伸ばすことにしたわけです。
そこで証空は身代わりに名乗りをあげたのですが、その誠の心に不動明王は涙を流し、何と不動明王が身代わりに閻魔庁に引かれていくことになったのです。
しかし、不動明王ですから、そんなのが来られても閻魔大王とて手も出せず、結局、智興も証空も命を取り留めることになりました。

神々にも色々なタイプがいます。
見えない存在でも相手にする際はこちらもそういう方々の力を借りることもあるでしょう。
見えない世界を知り、見えない攻撃や厄災を対処することが、人生を良くしていく鍵ですよ。


これからも良い記事を書いていきます。