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自らフィクションを名乗る蘇秦

揣摩憶測、権謀術数、何だかはかりごとの得意な人が使いそうな言葉です。
このようなものを生み出したのが蘇秦です。

自らの神秘性を高めるために自らをフィクション化するということを行いましたが、彼は実在する人物です。

もっとも最初から天才というわけではありません。
長い人生ですから挫折だって沢山ありました。

元々は貧しい家に生まれ、外交交渉について学び、秦に行き、策を恵王に進言するものの相手にされませんでした。
恵王の気持ちを考えずに策を説明しただけでは相手にされないのは当然でした。
長期滞在で資金が底を尽き、何も成果が無いまま故郷に戻ると、落ちぶれた蘇秦に家族はロクに相手もしてくれませんでした。

家族が冷たくなったのも秦が自分の策をないがしろにしたからだと怒ったものの、冷静さを取り戻し、どうして自分の策が採用されないのかと不思議に思い、改めて学び直すことにしました。

そこからは怒涛の勉強でした。
何十巻もの書物に埋もれ、眠くなったら錐を足に刺し、一心不乱に勉強したのです。

中国哲学は単に古典を学ぶだけでなく、策を考えるという現実的な部分も大いにあります。
見えない世界の学びにプラスになるだけでなく、現実への直接的なメリットも大きいです。
皆さまも何かを打破したいとお考えでしたらぜひ一緒に頑張りましょう。


これからも良い記事を書いていきます。