最澄の留学への奇蹟
最澄はさらなる高みを目指すために、遣唐使に同行する形として留学することになりました。
空海も私費留学で一緒に唐に渡っていますが、最澄の場合は還学生という恵まれた立場でした。
当時の渡航なんて命がけですから、その前に九州の神々に無事であることを祈りました。
宇佐八幡宮にお参りしました。
そこで、香春神宮院に行く様にお告げを受けるのです。
実際にお参りした後、最澄は不思議な夢を見ました。
左半身は人、右半身は石という不思議な姿の僧侶と会ったのです。
その僧侶は航海の無事の祈りは聞き入れたので、護ると伝えてきました。
その代わり、この苦悩から助けて欲しいと頼まれたのです。
翌朝、最澄は山を見上げると、その右側は草木が生えておらず、岩石が重なっていることに気づきました。
夢で見た僧侶によく似ていたのです。
最澄は法華経を唱え、香春岳の右側に草木が生えてくる様になりました。
最澄はすべての人間には平等に仏性があり、善行を積めば、生まれ変わっていくうちに成仏できると主張しています。
それに加え、生きとし生けるは、いずれ仏になれるといいます。
山川草木悉皆成仏ということです。
最澄はこの思想を大きく広めたことがひとつの功績ともいえるでしょう。
最澄の若き頃に行った奇蹟も凄かったですね。
煩悩の中で苦しんでいた時代を乗り越えて大きく成長していきました。
見えない世界も身につけていくことで、大きく追い風になっていくでしょう。
興味のある人はぜひ一緒に頑張りましょう。
これからも良い記事を書いていきます。