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陰陽師VS海賊

晴明に挑み、あっけなく負けてしまった智徳法師。

しかし、彼の実力は本物です。
彼は播磨で活躍していたお坊さんでもあり、陰陽師でもありました。
その活躍は、今昔物語にも海賊との戦いとして出てきます。

播磨というのはとても海賊の多い場所でした。

ある日、播磨の船が海賊に襲われてしまい、荷物は盗まれ、乗組員もほとんどが殺されてしまう事件が起きました。

数名だけが逃げ、陸に上がったところで、智徳に助けを求めたのです。

智徳は実際に海賊に襲われたポイントまで案内させました。

そこで海面に五芒星と急急如律令を書いたのです。

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そこで、足止めの真言を唱えました。
それは訶梨帝母の真言であるオン トドマリ ギャテイソワカのことです。

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さらに賊を縛る呪賊呪を海賊にかけたのでしょう。

7日後、海賊たちは魂が抜かれたように弱り果てて、智徳のところにやってきました。

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盗んだものは無事に取り返すことができたのです。
しかも、播磨国には智徳がいるのだから、今後は悪さをするのではないと言い放ち、海賊を解放したのでした。
男気あふれる陰陽師ですね。

このように、安倍晴明の弟子である智徳法師は凄腕の陰陽師でした。
何かの被害に遭うリスクというのは誰にでもあると思いますが、見えない世界について学ぶことは、そういったリスクヘッジにもなるのです。


これからも良い記事を書いていきます。