妖怪を言霊で退ける
妖怪を退ける上で相手の名前を用いるという方法がありました。
正体が見破られるというのは妖怪からしてもショックなようです。
名前を読んだくらいじゃ退かないしつこい妖怪もいますから、そういうものは祭文だったり、神歌を唱えるわけです。
まずは、下手に出て説得から入ります。
”歳を経て、身をさまたぐる荒ミサキ、今日より後は祟りなすなよ。”
そんな形で呼びかけるわけです。
それでも退散しないようなら強いものを唱えます。
”御神を、向こうに立てて祈るなら、いかなる悪魔もチリと思わず”
もはや説得は諦めて神仏に呼びかけるような方法をとります。
”もののけを、引き放してぞ梓弓、引き取りたまえ今日の聞神”
妖怪だからといって即降伏させるという強硬な姿勢を取るのではなく、理を持って解決を試みるという精神が実に日本人的といえます。
基本的には相手に道理を悟らせて退散することを勧めるのですから。
相手を退散させるにしても、優しさのあるものから、強硬なやり方まで、相手のしつこさに応じて対応しています。
一つが分かれば良いのではなく、このように様々なステップがありますし、このようなステップを踏む背景というものもあわせて理解していくことが大切です。
スピリチュアルな部分の能力開発はもちろんのこと、そのような背景部分もきちんとやっていくのが大切なのです。
これからも良い記事を書いていきます。