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2021年入院日記(回復期:8日目)

これは、脳梗塞を発症した自分の記録を思考が明確なうちに残しておこうというのが目的である。

7月8日(木)、曇。転院してきて1週間が経過した。リハビリ中心の入院生活にも慣れてきた。看護師さんやリハビリスタッフの人たちもいい感じなので、今後は成果が伴って来ればいいのだが…。ただ、入院患者のほとんどが70代以上の高齢者で、イメージとしてはその中でポツンと生活している感じなので、このまま長期に入院生活に精神が耐えられるのかという若干の不安を感じる。こういう生活は弱い人には結構キツイのではないかと思う。

入院してほぼ1ヶ月、近しい人には自分の今の状況をお知らせして、いくらかのやりとりをして、それもある程度落ち着いてきたので、外部とのコミュニケーションも当初より減っている。だからこそ家族や友人が面会に来てくれるというのは入院患者の精神を支える一つの救いなのかも知れない(病状によっては友人と会いたくないというケースも結構あるだろう)。

PTのリハビリは日に日に筋トレが盛り込まれてきた。健常人でもこんなに運動しないんじゃないかな。少なくとも入院前より、余程運動している感じだ。

さて、昼食…。お茶がとろみ段階Ⅱ、主食が全粥ペーストから全粥に変更になるので、ST(言語聴覚士)が実際の食事における嚥下のチェックを行う。お茶はとろみ段階Ⅲだとコップを傾けて口につけても流れてこないため、スプーンで掬って飲む(食べる)必要があるが、とろみ段階Ⅱでは、コップに口をつけて飲むことができた。お茶が食べ物から飲み物に変わった瞬間だった。口に含む量さえ気を付ければ、問題なく飲めそうだ。お粥を試してみる。口に入れ咀嚼して嚥下する。口の中で米粒の感覚を味わう。美味い…。米粒は偉大だ。お粥ってこんなに美味しかったっけ?病人が食べるイメージしかなかったが、全粥ペーストに比べれば、これは別世界だ。それほど違った。相当美味そうに食べていたのだろう。STと栄養士も喜んでいた。

午後のリハビリが終わり病室に戻ると、今日から飲む予定の経管栄養剤にとろみを付けたものを看護師さんが用意してくれていた。コップに入った見慣れた液体は、昨日まで鼻から流し込んでいたエネーボという栄養剤だ。

バニラ味ということで飲んでみたが、かなり甘い…。甘いのが苦手な人は辛いかも知れない…。ただこちらは甘い飲み物自体、1ヶ月以上も飲んでいないので、かなり甘い濃厚なカフェオレでも飲むような感じで飲めてしまった。

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