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2021年入院日記(回復期:27日目)

これは、脳梗塞を発症した自分の記録を思考が明確なうちに残しておこうというのが目的である。

7月27日(火)、雨。朝から同室のおじいさんがゴソゴソしている。姿を見ると、いつものリハビリウェアではなく、ポロシャツにジーパンを履いている。「退院ですか?」と聞いてみると、「ようやくです」という答えが返ってきた。武蔵野日赤に1ヶ月、この病院に3ヶ月入院していたそうだ。院内ではキャスターの付いた歩行器を使用していたが、リハビリ室では自力で歩行する訓練をしていた。側から見ていると、自力歩行はかなりふらついているが、あのくらいで退院になるのか、と思った。あとは実生活で慣れていくということのなるのだろう。


病状や麻痺の状況は千差万別なので、一概には言えないのだろうが、発症前と同じ状態に戻すのは難しいのだろうから、どのタイミングで退院の判断を下すのかも何らかの基準があるのだろう。脳卒中の厚生労働省が定める回復期リハビリテーション病棟入院基準は150日なので、帰宅できる見込みがなければ、施設に転院しなければならないことになる。

自分の場合は、もし嚥下機能が回復しなくても、150日だから5ヶ月、すなわち11月までしか入院できない。まあそんなにはかからないと思うが…。

月末は退院が多いらしい。明日、同室からもう一人退院するようだ。今日退院した人のベッドに、別の病室から患者が引っ越してきた。自分より若い人で40歳前後か…。食事はデイルームで取る人なので顔は知っている人だ。ただ看護師の話を聞いていると、短期的な記憶障害があるようで、自分の部屋がわからなくなってしまうことがあるという。どういう病気なのだろうか…。

今日の昼食は軟飯に挑戦した。見た感じは、軟らかく炊けたご飯という感じであった。まずふりかけをかけて食べてみると、「美味い」。軟らかく炊いてあるとはいえ、これはお粥ではなくご飯である。しっかり咀嚼して飲み込む。やはりお粥より抵抗がある。2回飲み込めば喉の残存感もない。ご飯なので普通におかずと一緒に食べることができる。ようやく普通のご飯らしくなってきた感じがした。しかし、STと主治医の判断で、しばらくは軟飯は昼食のみで様子を見るということになった。

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そして8月4日(水)に嚥下造影検査を行うこととなった。おそらくその日まで軟飯は昼食のみになるかも知れない。今日は午後にもSTのリハビリがあってその時の話では、嚥下造影検査の結果次第で、きざみ食から一口サイズ食に進めるかも知れないとのこと、できればとろみ段階もⅠまで持っていきたいところだ…。


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