たくさんの人の意識にのぼると変化が起きる

世の中にはいろいろな社会問題がある。でも、そのほとんどの社会問題をほとんどの人が知らない。人目に触れない社会問題は、ボランティアの人数も集まるお金も改革への意識も規模が小さい。規模が小さいと、なかなか解決に向かわない。多くの人の目に触れた社会問題ほど、サポーターも寄付も権力者も集まりやすい。物理的にもエネルギー的にも規模が大きくなると、解決に近づいていく。

先月の参議院選挙で当選したれいわ新選組の二人の身体障害者の方は、メディアを透して多くの人に知られることになった。国会議事堂のバリアフリーだけでなく、障害者が移動する際の介助の費用、障害者自立支援法の実態、障害者の働き方など、いろいろな課題が浮き彫りになった。これらの課題にたくさんの人が触れたので、きっとこのうちのいくつかは解決に向かっていくだろう。当選した二人の方がここまでの流れを意識していたかどうかはわからないが。

話は変わるが、世の中全体は、大きい流れで見てみれば、良い方向に向かっていると思う。右に傾いたり左に傾いたり、景気が落ち込んだり上向いたり、ジグザグと揺れながらも前進している。大きな流れの中で、それそれの社会問題がいつどの段階で悪化したり解決したりするのかはわからない。例えば、地下鉄の青山一丁目駅で盲導犬ユーザーの視覚障害者が転落し死亡した事故があったこととオリンピックの流れと請けて、地下鉄のホームドアの設置が進んでいる。

いろんな課題がいつかはきっと解決する。ハンセン病訴訟のように解決まで長い時間かかっていたものが、これからはもっと短時間で解決されるようになると思う。でも、どの程度のスピード感になるかはわからない。自分がどんな世界で生きたいか、との兼ね合いだ。

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