自分を売り込む力を持っているセブの街の子供たち

僕にもあんな力があったらいいなと思うんです。

僕は今、フィリピンのセブにいます。マンションの前でタクシーに乗ろうとすると、頼んでいないのにどこからともなくやってきて、子供たちがタクシーを止めてくれようとします。そして、扉を開けてくれようとします。その子供たちの目的は、お金をもらうことです。

こちらが頼んでいないのに、勝手にサービスをして、お金をもらう。子供たちには全く悪気がないように見える。日本で疲れた顔で電車に乗っている人よりも活力がある。

それをセールス力と言っていいのかどうかわからないけど、同じことをしろって言われても僕にはできない。僕なら、恥ずかしいし、怒られそうで怖いと思ってしまう。

そのとき乗ったタクシーの運転手がたまたま近所の人だった。彼いわく、その子供たちのお母さんは薬物依存になっているという。だとすると、僕が子供たちに見た活力とは一体何なのか。

街で子供たちにお金を求められてもお金をあげてはいけないというのが、こちらの一般常識。その理由は、子供たち本人がドラッグに使ったり、親や悪い大人にお金が渡ったりするかららしい。だから、お金よりも食べ物を渡す方がいいらしい。

クリスマスが近くなって、子供たちを街で多く見かけるようになった。

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