てるさん

ゆうち自然学校・代表。栃木県生まれ。北海道稚内市上勇知在住。2007年に移住し日本最北…

てるさん

ゆうち自然学校・代表。栃木県生まれ。北海道稚内市上勇知在住。2007年に移住し日本最北の自然学校を立ち上げる。2019年より「勇知保育所」の所長。森のようちえん全国ネットワーク連盟理事。「こども」「野遊び」「教育」をキーワードに日々のっぱら(野外)でこども達と過ごしている。

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最近の記事

のっぱらへでかけよう!vol.8

てるさんの野遊び子育ち日記 「northern style スロウ」vol.68 Summer 2021 掲載  「オレ、カエル苦手…」そう言って私が捕まえたカエルに触れられずにいた6才の男の子。でも興味はあるらしく、他の子と一緒に網を持って池の周りでカエル探しをしていました。しばらくすると、彼の網に大きなカエルが入りました。どうするのかと見ていると、少しためらいながらも手で掴んでバケツに入れたのでした。そして満面の笑み。その後も他の子が別の遊びに移ってもずっと池に張り付き

    • のっぱらへでかけよう!vol.7

      てるさんの野遊び子育ち日記 「northern style スロウ」vol.67 Early Summer 2021 掲載  春がやってきました! 勇知保育所のこども達は、3月下旬の少し暖かさが出てきた頃からソワソワしてきて、雪がまだたくさんあるのに「もう春だね!」「おひさまが眩しくなったね」などと言っていました。また、この頃には雪遊びに満足していたのか、室内で動き始めたクモやワラジムシを発見しては「早く外で虫捕りした~い!」と早々に物置から虫捕り網と虫かごを持ち出していた

      • のっぱらへでかけよう!vol.6

        てるさんの野遊び子育ち日記 「northern style スロウ」vol.66 Winter 2021 掲載 「とぅ!」ズボッ「楽しい~!」、「それ!」ドスッ「気持ちいい~!」、住宅の屋根から小学生達が雪の中へダイブして遊んでいる様子を幼児達が眺めています。すると、「ボクもやってみる!」「オレも~」と何人かが屋根に架かるハシゴへ向かいます。経験のある子や活発な子達は小学生と同じ住宅の屋根を目指しますし、それより低い物置の屋根を目指す子達もいます。そして、そのまま躊躇なく飛

        • のっぱらへでかけよう!vol.5

          てるさんの野遊び子育ち日記 「northern style スロウ」vol.65 Autumn 2020 掲載  秋は紅葉があったり、森の実りがあったり野遊びが楽しい季節ですが、最北のそれは進みが早く日に日に深まっていくため冬の到来を感じてしまいそわそわする季節でもありますね。  秋の野遊びの中でも格別楽しめるのはやはり「たき火」でしょうか。暖がとれ、食べ物も焼け、火おこしも面白い、ゆらゆら揺らめく炎はずっと見ていても飽きることはありません。こども達もたき火が大好きで、ゆう

        のっぱらへでかけよう!vol.8

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        • のっぱらへでかけよう
          8本
        • 勇知保育所
          1本

        記事

          勇知保育所 所長の想い

          一生のうちで、自然の中で好きなことを好きなだけ遊ぶことが許されているのは幼少期だけなのではないでしょうか。もちろん、大きく成長してからも自然の中でたくさん遊べますが、余計なことを考えずに純粋に夢中で遊び込める時期というのは限られていると思います。(小さな子達が何も考えていないという意味ではありませんよ) そして、この時期にする野遊びは成長発達にとても重要な意味を持っています。暑さや寒さ、花や木、虫や魚などの生き物、土や水や火など自然と触れ合いながら、自分が好きなこと、やりた

          勇知保育所 所長の想い

          のっぱらへでかけよう!vol.4

          てるさんの野遊び子育ち日記 「northern style スロウ」vol.64 Summer 2020 掲載 最北の地にも夏がやってきました! と言っても、他から見ると、夏とは思えない過ごしやすさだと思います。稚内市街地より少し気温が高めのここ上勇知でも、30℃を超える日は片手で数えられるほど・・・それでも、こども達は川や海、もちろん野原でも夏を満喫しながら野遊びに興じています。 暑くなるに連れて、野外のあちこちで生き物の活動が盛んになってきました。昆虫達はもちろん、水

          のっぱらへでかけよう!vol.4

          のっぱらへでかけよう!vol.3

          てるさんの野遊び子育ち日記 「northern style スロウ」vol.63 early summer 2020 掲載 待望のグリーンシーズン到来! 冬も好きですが、やはり春は嬉しい季節。春が来たと感じるだけで自然と心弾み、気持ち良く晴れた日にはつい野外に出てお散歩してしまいます。こども達も同じように新しい季節を感じていて、雪遊びとは違った野遊びが再びできることを喜んでいます。 野遊びしていると、日差しや吹いてくる風、ちょっとした気温の変化を肌で感じ、野山の新緑や足下

          のっぱらへでかけよう!vol.3

          のっぱらへでかけよう!vol.2

          てるさんの野遊び子育ち日記 「northern style スロウ」vol.62 Winter 2020 掲載 シーズン真っ直中。最北の自然学校・ゆうち自然学校では、連日こども達と雪遊びを楽しんでいます。グリーンシーズン(雪のない季節)とは異なる環境で異なる楽しみ方ができるから、毎シーズン新鮮な気持ちで遊べるので雪遊びが大好きです!  雪遊びの定番と言えば「ソリ滑り」がそのひとつ。裏山に通称「わらび山」と呼ばれる小高い丘があり、雪が積もると丘一面が恰好のソリゲレンデになり

          のっぱらへでかけよう!vol.2

          のっぱらへでかけよう!vol.1

          てるさんの野遊び子育ち日記 「northern style スロウ」vol.61 Autumn 2019 掲載 「お~い、キリギリスいたよ~」「忍者みたいに直ぐに隠れちゃうから逃げられるなよ~」「かまれるとめっちゃ痛いから気を付けて」「やった、捕まえた~」「おぉ、これは大っきいなぁ~、しっぽ(産卵管)があるからメスだ」・・・日本最北端の街・稚内市上勇知地区にある「ゆうち自然学校」のフィールドでは、このところこども達からこんな会話が聞こえてきます。 都会でも田舎でも大分前か

          のっぱらへでかけよう!vol.1