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感動を殴り書きすればそれは輝く暴力になりえるのかな

ほらまた繋がった。

僕の好きだと思った作家さんが、僕がこの先好きになるだろうと思った音楽家さんの歌を冒頭に載せた本を書いていた。

よしもとばななさんの本に出てくる人達が好きだ。
会話が多い、そして、カギカッコの中のセリフがやたらと長い気がする。口語的じゃない。小説だから、当たり前なんだけど、会話がやけに小説チックで、丁寧。そこが好き。
よく話す人達だなって思う、話せる関係なのが羨ましいなと思う。本の中に入ってこの人たちと話したいと思う。そして、風景や情景を言葉にする文章力がすごいから、頭の中に描きやすい。隣で2人の会話を聞いてるみたいになる。

自分の頭の中にあるものを人に説明するのが苦手で面倒だと思う時がある。わかって欲しいけど、わかってもらえるかなって思う。それ以上にわかってもらえないとわかる時が怖くて話せないこともある。
そんな風に、脳内にある言葉をありのままに話せる関係の登場人物たちが羨ましかった。

よしもとばななさんの本を読む時は、なるべく買って読みたい。本に線を引きながら、この感情をこういう風に表現するんだな、とか、この情景をこんな風に言葉にするんだ。といつも感動する。そして、何度も読み返して、新しく線を引いていく。そんな本だと思う。

この本は、悲しい過去を背負った男女2人の運命的な愛の話。恋愛についてよりも、精神や、生死について、今の社会のこと、人、について考えさせられる。そんな本だった。
久しぶりに、没頭して読んだ。
嬉しかった。ただ、感想を書きたかったけど、まとまらないけど、こんな衝動的な気持ちになることを肯定してくれる気がするから本は好きだな。本が好きだな。


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