見出し画像

初めてのカスタムIEM自作

イヤホンを持っていなかったのとレジンが余っていたのでカスタムIEM作ってみました。ドライバーが高いのでハマったらキツそう、、

-----カスタムIEMとは-----

耳型を取って作るカスタムメイドのインイヤーイヤホン。遮音性が高かったり歌を歌ってもずれにくかったりする。アーティストの人がステージでしてるアレ。買うと3~20万ぐらいする。高い。


まず耳型を取る必要がありますが、流石に自分でやるのは怖いので専門店にお願いすることに。一部の耳鼻科とか補聴器屋さんとかでやってくれるようですよ。私はここにお願いしました。

(あんま見てて気持ちいい画像じゃないので省略)

で、取ってもらった耳型は余計な部分がたくさん残ってるので、カッターでざくざく切ります。よく分からんので勘でざくざく切ります。先端は外耳部の第一カーブ手前まで残します。ちなみに原型は第二カーブぐらいまで取ってありました。鼓膜手前じゃん。怖い。

画像1

出典: https://sakashita-jibika.com/ear/ear_construction/

リューターでいい感じに成形してこうなる。

画像2

ご覧の通りまだデコボコが残ってるので、サーフェイサー吹いて埋めようとしましたがイマイチだったのでニスにディップ。これは効きます。ツルツルになる。

画像3

これを原型にして透明シリコンで雌型を取り、レジンでシェルを作ります。

雌型作製。違うときのやつだから原型が緑色。気泡が入っちゃってるのが見えますが、一応真空脱気器使ってます。ポイントは別容器でシリコンを脱気しておいて流し込んだ後は脱気しないこと。24時間ぐらい置いとくとベタベタしなくなる。

画像4

この雌型にレジンを流し込んで、UVで30秒ぐらい露光してやると中は固まらずに外側だけ固まったシェルが出来ます。底面は露光しないように厚紙かなんかでカバー。上は気泡が入って失敗したやつ。

画像5

カナル部真ん中に1mmぐらいの穴を空けて、ドライバに接続したビニルチューブの音道を差し込みます。肝心のとこを写真撮ってないのは自作系ブログあるある。ビニルチューブ直径が1mmぐらいなのでサイズはお察し。不器用な人だとちょっとイライラするかも。

画像6

こちらのブログから画像拝借しました

ちなみにイヤホンのドライバには2種類あって、スピーカーのドライバみたいなダイナミック型ドライバと、こういうBA型ドライバというのがある。音を出す原理はどちらも大差ないので、BA型の方が小型だけど低音は出ない。市販のイヤホンにはこういうのがいくつも入ってて低音から高音までいい感じにしてるんですね。

今回使用したのはKnowlesのED-29689ていうBA型ドライバ。シングル1発の定番っぽいやつらしい。Ali で1600円/unitぐらいかな?秋葉原とかでも売ってないこともないけど、2倍ぐらい高い。

画像7

ネットワークに100ohmの抵抗を加えて、無駄に入力インピーダンスを高くするとボンボン鳴ってたのが無くなってスッキリすると聞いたので試した。確かにその通りなんだけど、明らかにlow足りない感じだしこのサイズにドライバ1発で全部鳴らすのは難しいんだろうなあと思いました。

シェルの中にユニットやケーブル全部突っ込んで、少しずつレジン流しながら固めていきます。中のドライバーとかが見えるのが良いよね。色付きのレジンを使うときれいかも。

画像8

裏面は適当な木材を成形してレジンでくっつけました。文字ははんだごてで書きました(適当)。

画像9

シェルの周りに薄くレジンを塗って固めるとテカテカになるので良いと思います。実物は写真より綺麗に透明です。

画像10


感想

遮音性は非常に良い。ただケーブルが邪魔なのでBluetooth化するリケーブルが欲しい。
肝心の音は正直良くはないですねぇ。よく言えばローファイな音、正直に言えば低音は足りないしボーカルとかのメロディーラインが奥に引っ込んだ感じの音。やっぱりプロのイヤホンの音響設計は凄い。
ドライバーが小さくフルレンジ鳴らすのは無理があると思うので、改善案としては多ドラ化ですね。雌型は使いまわせるけどドライバー高いのでペアで6,7000円ぐらいはかかります。初期投資はもっとかかる。まあカスタムIEM買うと思えば安いけど、自作にコスパを求めてはいけない。


以上です。多分続かない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?