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開業時の心得①

「お店を出すときに一番気を付けた方がいいことは何ですか」
結構こんなことを聞かれます。
これはなかなか正解がないというか、あまりにも間口の広い話なのでいつも困っちゃう、でもそれぞれの性格とかタイミングとカ、内容とかで自分なりに助言できることはしているつもりです。
先日、伝えた助言を書いておこうっと。
みんな、物件で悩んむんですよね。最初。当たり前ですよね。だって一世一代の大勝負ってことですからね。
飲食って、お店を作るお金がかかるので、お店を出したらそこで出来る限り続けていきたいものですから。
世の中、40年同じ場所でやっている方とかもいますが、かなり奇跡みたいな話じゃないかなと思います。僕も19年目ですが、最初のお店は老朽化で解体されてしまいました。
ちょっと話ソレてしまいました笑
で、物件探しをみんな苦労するんですが、僕は1階にこだわる必要はないと思います。最初は。2階と1階では家賃が倍くらい違います。そして1階だと不特定多数が来るけど、2階以上だと狙った方というか、自分と温度の近い方がゆっくりと集まってくる印象です。
また、2階以上の物件であると、多くの場合、外回りを作る必要がありません。せいぜい窓にシールや看板を貼るくらい。
ところが1階だとそうはいきません。ドアや窓、壁、看板など視認性が言い分、ある程度は造作をして、見た目も含めて考えていく必要があります。
要するに費用が掛かるんです。
家賃も建築費も1階の方が高いのです。2階だと出来ない業種や業態、入れられない機器などもありますが、そのおかげで諦められます。
だって無理なんだからしょうがないって。
そこが重要じゃないかなって。初めての出店で何でもできるって物件があったら色々と悩んじゃう。どこを勝負すべきかの尺度もないままに進めていくって大変だと思う。もちろん本に書いてあるくらいのことはわかると思うけど、やっぱり人それぞれ違いますから。
ミニマムにやるって大事だと思います。
先日独立をした元社員がいるんですが、途中で100万円貸してほしいって言ってきたんですよ。全然貸してあげてもいいんですが、断りました。
600万とかなら話は違うんですが100万円なら削減しろって言いました。お金を借りたら返さなくてはいけない。
僕が貸してくれそうだから話をしてきたんだけど、その100万円が本当に必要なのか、ちょっと我慢したらいいんじゃないかなと。
結局100万円は使わないで今オープンしています。
協力したり補助したりするのは、これからもしていきますが、補助ってサポートするだけじゃなくて、必要かどうかを見極める補助もあります。
協力し合うことと何でもかんでも助けるのは違う。
2階や3階など少し物件として弱くても、一番気持ちが入っているであろう1店舗目。そこに全集中しているオーナーが躍動している空間なら必ずいい店になる。だから、少しでも開業資金が安くできることが必要だと思っています。あとから何とでも改装でもできますから、うまくいけば。
そのために家賃も安くて改装費も安く済む2階以上も良いと思います。
ちなみに僕はピザ屋さんからスタートしました。
薪窯でやりたかったですが、最初のお店が2階でした。
物件をセレクトするコンセプトは「駅から近くてわかりづらいところ」家賃のことや、紹介したくなる場所という想定でそう決めていました。
徒歩2分の2階だった路地裏。最高でした。
1点、薪窯が入れられないということがネック。でもすぐに諦めました。
うまくいけば、やりたいことをやればいい!って。1個くらい諦めるのなんてどうでもいいじゃんって。
結果、7年後には薪窯の店をオープンしていました。
この話が誰かの背中を押すといいな。
写真はオープン当時のカウンター。

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