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旅の写真はぬい撮り。徒然に思ったことを書きます。

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最近の記事

14歳じゃなかったけど

 高3の秋頃、丘の上の学校まで登校するバスに乗っていた。遅刻すれすれの時間で人影まばらな車内。なんとなく学校に行きたくなくて学校前のバス停で降りずにそのまま乗り過ごした。  2つ位先で降りて、ただ歩いて。周りは住宅街、何もない場所。お小遣いもないし、結局2時間目に滑り込むように登校した。  担任から次の休み時間だかに呼び出された。 「何かあったのか。家に電話したぞ」みたいなことを言われて 「バスで寝過ごしました」咄嗟に嘘をついた。 いわゆる『優等生』だったと思う。それ以上は何

    • 観劇日記【14歳の国】

       ヒーローショーもやるアクションバリバリなのにお笑い芸人のようなわんわんズ。  舞台では必ず脱ぐ、パンイチどころか…というゴマに。  この二つのユニットがコラボして何を演じるのかと思ったら予想の斜め上の作品だった。  はさみ舞台、教室の前後に客席がある。  決して一方向を見ているとは言えない五人の教師。生徒のいない教室で抜き打ちの持ち物検査をする五人。後ろめたい気持ちを紛らわすようにつぶやく言葉は、場にそぐわず観客の笑いを誘う。けれど周りの登場人物をイラつかせていく。観客は

      • おめでとうわたしたち

        同期の最期の一人が定年退職した。 専門学校から約38年。 18歳、19歳で集まった女子105人、全寮制で3年間の暮らし。 附属の専門学校なのでそのまま各地の関連施設へ配属。 辞めようと思ったことは何度もあったけど勤め通した。 グループLINEに同期から同期への祝福の言葉があふれていて幸せだなあと思った。

        • 観劇日記【Same Time, Next Year】

          今回はスペシャルキャストとオリジナルキャストの2バージョンでの上演でした。オリジナルキャストでは2019年に初演。 それぞれ伴侶のある二人が、旅先での一夜限りの関係から1年に1回同じ時期に同じ場所で会う約束をする。出会いからの25年間のうちの、1951年、1956年、1961年、1965年、1970年、1975年のその日を描く二人芝居。 「シットコム」というシチュエーション・コメディの一つで、「奥様は魔女」の作者さんなのでツッコミどころと言うか笑いどころもたくさん。 スペシ

        14歳じゃなかったけど

          観劇日記

          ノリコは、成仏できずに自宅に留まってしまっている詩人茨木のり子さんの「気がかり」である。そのノリコは肝心な「気がかり」を忘れてしまっている。自分が死んだことも忘れている。テンコ、きいこと管理人の保っちゃんはノリコが「気がかり」を思い出すのを助けようとしている。しかし、ノリコは思い出せないまま同じ毎日を繰り返していた。 ノリコさんを思うみんなが温かかった。 茨木さんが夫を亡くし気丈に振る舞っていることに気づいた友人洋子さんが本音を吐き出させるシーン、ノリコとずっと見守り続けて

          観劇日記

          沼にはまって楽しい

          札幌演劇を観に行くようになったきっかけはネットラジオをやってる俳優さんだった。その人が出演する舞台を観て他の出演者さんも好きになってあちこち観に行った。そのうち、この脚本家さんの舞台が好きだというのもできた。ハムプロジェクト、弦巻楽団、怪獣無法地帯。 ストーリーが同じでもキャストが変わるだけでなく、日々変化がある。 奏でる人のその時の気持ちの変化で音楽が変わるように。 物語を拡げるのは「俳優の力」だととあるアフタートークで言った人がいた。本当にそう思う。

          沼にはまって楽しい

          新型コロナウイルス罹患日記

           私が4回目のワクチンを接種したのは8月の盂蘭盆明けだった。接種間隔を3カ月に短縮なんて話も聞かれ、市中の検査陽性率は100%を超えるという訳のわからない状況になっていた。  同僚にも感染者がチラホラ出ていたが、濃厚接触者で自宅待機中だったりシフト勤務明けの休み中だったりに陽性がわかり、幸いなことに職場内クラスターは起きていなかった。 11月15日(day0) 軽い咽頭の違和感があってミントタブレットでごまかしていた。心配だったので何度も体温測定をしたが平熱。同僚から平熱、

          新型コロナウイルス罹患日記

          札幌観劇日記01

          イナダ組「あいかた」を観た。 初めて観た時は、どろどろの底なし沼にどこまでもお互いを巻き込み絡み合って沈んでゆくようだと思った。クズでゲス、なるほどと思った。 二度目に観て感じたのは、不器用な生き方しかできないひとの哀しさだった。 才能がないのかもと思いながらも諦められず、もがき足掻き、年下の才能に嫉妬し苛立っている。かと言って、おべんちゃら、お世辞を言ったり褒めたりして要領よく生きることができない石崎。他人に頭を下げて頼むことが格好悪くでできない。 「お金をくれたか

          札幌観劇日記01

          かき氷を食べる体力

          オリンピックが終わるとともに暑さが穏やかになった。年々暑くなっている夏は、それでもエアコンをつけるか迷っているうちに過ぎる。 さすがに暑かったので、出かけるとお茶休憩でかき氷を食べた。そうなると気になって美味しそうなかき氷屋さんの写真を探してしまう。かき氷目的で買い物がついで、って時もあった。 子どもの頃のかき氷は夏祭りの屋台で、自宅で「みんなで楽しいかき氷~」の色は違えど味は同じというシンプルなものだった。最近のかき氷はケーキのよう。丼サイズにふわりと盛られた、手作りの

          かき氷を食べる体力

          ごあいさつ

           千賀、は「ちが」と読みます。「ちか」じゃないし「せんが」でもない。歳を重ねて自分の世界が拡がって「ちか」と読む方が多いと知り、なぜ濁点がつくのかと訊かれて初めて疑問に思ったくらいののんびりです。名前の由来なんて授業もなかったし、考えもしなかった。  読むのは好きだけど、作文の授業では何を書くか迷って時間の半分を使い、書き始めたら時間が足りなくいつも泣きそうになっていた私です。2021年だし令和3年だし、1月も17日で旧正月でもないけれど、なんとなくぽつぽつと始めます。

          ごあいさつ