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#17 クリプトエコノミーの胎動

Web3への注目がたかまりつつある。今まで自分はビットコインなどの仮想通貨を購入したことはないし、NFTもよくわからないので、距離を置いていた。

けれどもこれだけ、騒がれるとさすがにちょっとは勉強してみる一用があるなと感じて、本を読んでみた。

何冊か本を手に取ってみたけれども、
伊藤穣一『テクノロジーが加速する未来 Web3、メタバース、NFTで世界はこうなる』(SB新書2022)はとてもわかりやすかった。

氏によると2022年は「web3」元年になるという。その仕組みを学んでみると、その基本となる考え方自体は決していかがわしいものではない。
もちろん、具体的な仕組みや制度設計は今後も紆余曲折が続くであろうが、クリプトエコノミーに向けた潮流自体は、揺るぎのないものになるのではないかと感じた。

これまでの社会は法定通貨基軸として動いてきたが、これからは発行母体も多様なトークンの行き交う世界となる。それで何が変わるのか?

現在の法定通貨は、買えるものは何にでも使える「質を伴わない量」で考えるのが基本だ。これに対してトークンは売買可能にすることもしないことも、またどのように発行するかも自在に決めることができる。するとどのようなトークンを持つかでライフスタイルもある程度決まってくる。
トークンは量と質の両方を伴う、というのがクリプトエコノミーの重要な性質となるだろう。

日本語には「悪銭身につかず」と言うことわざがあるが、どんな種類の財産を持っているかが問われる時代となるのだ。

現在の経済よりもずっと人間的だと思うのだが、どうだろうか?