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Ⅵ-#7 シートの作り方(2)

今回は図の右上の成果見通し(output)の部分です。
このエリアは「成果物」と「伸長能力」の欄でできています。

例えば前回紹介した探究的活動の事例からは次のような記載例を考えることができます。

1.成果物

 「成果物」とは、子どもの成長をアセスメントするための資料となる、子どもの製作物や行動の記録です。
例えば
[事前準備]からは
a.  職場調べワークシート

[体験]期間中からは
b.体験期間中の日誌

[提案プレゼン]からは
c.プレゼン用 資料
d.プレゼン原稿
e.プレゼン録画

[学びのまとめ]からは
e.振り返り感想文
f.生徒アンケート

といった資料を得ることが考えられます。

2.伸長能力

この欄は最終的に子どもにとって、どのような成長を期待するかについて記載する欄です。学習目的に関する項目である以上、学習指導要領や学校教育目標等との整合性も考える必要があります。

一方でこれが単なる理想論に陥らないためには、本当にそうした能力が培われたかどうか、判断する資料との対応で考える必要があります。

そこでこの伸長能力と前項の成果物とを対応させて例えば次のように記載いておくことができます。

  • 情報収集・集約力⇐(a.f)

  • 自らの思考・行動を振り返る力⇐(b,e.f)

  • 対話からより良い階をさぐる力⇐(c.f)

  • 自らの考えをまとめて表現する力⇐(d.f)

  • プレゼン能力⇐(e.f)

  • 課題を成長に生かす能力⇐(e.f)

もちろんこれらの成果物だけでどの能力がどの程度伸びたかを数値化して測定することは困難ですが、それでもその内容を読み込み、クラス間や年度間で比較したりすることで、その活動が本当に児童生徒の成長につながっているかどうか、ある程度推測することができます。

(次回に続く)