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1.ごみゼロ対策としての取り組みやすさ

「ごみ削減」や「ごみゼロ」というフレーズをどこかで聞いたことがあると思います。これに対し、もうすでに何か実行している方も多いでしょう。その一方で、何ができるのかが分からなかったり、そもそもなぜそのような取り組みをしなければならないのか疑問に思っている方も多くいらっしゃると思います。

私たちテラサイクルは、「捨てるという概念を捨てよう」というミッションのもと、リサイクルできないと思われてきたものをリサイクルすることに取り組んでいます。
そこで、今回から3回に渡り「そもそも、なぜリサイクルする必要があるの?」をテーマに記事を掲載していきます。

地球温暖化と温室効果ガス

国連のアントニオ・グテーレス事務総長は昨年7月に、ニューヨークの国連本部で記者会見を開き、「地球沸騰化の時代が到来した」と表現しました。地球の変化は、もう温暖化レベルではないところまできてしまったのです。この温暖化/沸騰化が起きている主な理由としては、温室効果ガス(グリーンハウスガス)の増加があげられます。

温室効果ガスは、数種類のガスの相称で、地球全体を包み込んでいます。このガスの層が濃くなって地球に熱がこもる状態となり、気温上昇や海水温上昇、気候変動など様々な影響を及ぼしています。また、温室効果ガスのうち最も排出量の多いガスは二酸化炭素です。

二酸化炭素とごみ焼却

二酸化炭素の主な排出元としては、石油や石炭の燃焼、天然ガス、電気や熱の生産のために化石燃料などを扱う産業です。この産業には、ごみ焼却事業も含まれています。

日本には23年時点で、ごみ焼却施設が1,028箇所存在しており、現在建設中の場所もあります。この数字は世界で突出して多く、故にごみを燃やしている量もそれに比例しています。
実際に燃やされている家庭ごみの中では、生ごみが特に問題視されています。生ごみはその80%は水分なので、紙類等に比べ、燃やすためには強い火力が必要となります。それはエネルギーをより必要とし、時間も長くかかるという事であり、その分二酸化炭素の排出量も増えていくのです。

そこで、焼却されるごみの量を減らそう!という考えに繋がり、「ごみ削減」や「ごみゼロ」、「ゼロウェイスト」という言葉が誕生しました。

6R

ごみを削減する方法で近年メディアなどでも幅広く取り上げられたのが、3Rという言葉ですが、最近では6Rとも言われてきており、買い物や日々の生活の中で注意したい事項がまとめられています。

・Refuse(断る)ー 買い物袋やプラスチックフォークなどをもらう事を断る
・Reuse(繰り返し使う)ー 水筒やエコバッグ等繰り返し使えるモノを使う
・Reduce(減らす)ー 一度限りの使用でごみになってしまうモノの利用を減らす
・Repair(直す)ー 直して長く使う
・Rot(コンポストする)ー 生ごみは堆肥化させる
・Recycle(リサイクル)ー ごみ箱に入れずリサイクルに回す
・或いはRethink(考え直す)ー 買う前に考え直す

リサイクルは誰でもすぐに取り組める

無理のない範囲で、一人一人が上記事項に取り組んでいけば、ごみ焼却量の減少につながりますが、中には取り組むのになかなかハードルが高く感じるものもあるでしょう。しかしリサイクルは、6Rの中でも比較的取り組みやすいのではないでしょうか。使い終わったモノを、ごみ箱ではなく回収箱に入れたり、引き取ってくれる店舗に持ち込むだけで、どなたでも簡単に取り組むことができるのです!

22年、日本では年間823万トンの廃プラスチックを排出、その内の5割近い404万トンが包装・容器等/コンテナ類だったそうです。また、モノからモノへ生まれ変わるマテリアルリサイクルされた量は全体の22%でした。その他は燃焼し熱回収、又は化学的変化を経て利用か、焼却・埋め立てされました。

テラサイクルでは使い捨てプラスチックの削減に取り組んでおり、自治体で回収していないモノを主に回収&リサイクルしています。日々のごみ収集や近所のスーパーで集めていないモノ、ごみ箱に捨てていませんか?テラサイクルでリサイクルすれば、新しいモノに生まれ変わらせることができます!
テラサイクルのホームページから無料のリサイクルプログラムを探してみてください。捨てようとしていたモノがリサイクルできるかもしれません。

ある環境活動家の方は、環境問題について講演でこう仰っていました。
「無関心ではいられるけど、無関係ではいられない。」
ニュースで世界の異常気象について頻繁に耳にします。つい先日もインドで気温が50℃を超えていましたね。猛暑や暖冬により作物が不作で物価高騰にもなっています。もう誰も無関係ではいられなくなっているのです。
自分にできることは何か、是非一度考えてみませんか。


参考:
EPA:Global Greenhouse Gas Overview
日本ガス協会:地球温暖化とは?
環境省:一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和3年度)について
プラスチック循環利用協会:2022年廃プラスチック総排出量は823万t、有効利用率は87% 「プラスチック製品の生産・廃棄・再資源化・処理処分の状況(マテリアルフロー図)」を公表