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米格付け引下げとなるがADP上振れで、ドル円143円台回復。


【8/2相場概況】

ドル円は143.33円で始まると、東京時間、早朝に米格付け会社フィッチ・レーティングスが米国の格付けを「AAA」から「AA+」に引き下げたことを受けて売りが先行し、一時142.75円まで下落。その後は、時間外の米10年債利回りが低下幅を縮小・日米金融政策差による押し目買いなどで143円台を回復。欧州時間、日経平均などの下落やフィッチによる米国格付け引き下げなどで、ドル円は一時142.22円まで下落となるが、その後は買戻し先行。NY時間、7月米ADP雇用統計が、32.4万人増と予想の18.9万人増を上振れると、米10年債利回りの上昇とともにドル買いが先行。ドル円は143.47円まで上昇。

【8/3相場観】

フィッチの米国格付け引き下げに対し、ドル円は発表後反応が薄かったが、日経平均の大幅下落に引きずられ142.22円まで下落。値動きを見ていると、売り込まれてはいたが底堅く感じた。米ADP雇用統計が予想を上振れると、買い方の逆襲。一気に昨日の高値近辺まで上昇。この状況で明日の米雇用統計をむかえるが、強い数値となれば145円が見えてきそうだ。
 
日足一目均衡表でみると、まだ「三役好転」には時間がかかりそうだが、目前にある雲の山を越えてきた。遅行線がなかなか26期間前チャートを上抜けないが、現在のレベルが6営業日経過すると、26期間前チャートを上抜き好転となりそう。8/29に雲のネジレ(変化日)が発生しており、ちょうど8/24-26にジャクソンホール会議があるので今月末の動きにも注意したい。
 
昨日の安値143.22円は、138.05円-143.54円の上昇に対し、押し23.6%(142.24円)レベルとなり、そこから反発。まだ上があると予測しているが、リスクシナリオ(逆想定)として、下値目途をフィボナッチで計測。138.05円-143.54円の上昇に対し、押し38.2%(141.44円)・50.0%(140.79円)・61.8%(140.14円)あたりまでは、想定しておきたい。
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20230803執筆 FXエバンジェリスト遠藤寿保

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