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日銀臨時買いオペ実施、円売り加速で、ドル円は142円台。


【7/31相場概況】

ドル円は140.89円で始まると、東京時間、先週末の大幅上昇に対する決済の売りや日本の10年物国債利回りが0.605%と約9年ぶりの高水準となると、ドル円は140.68円まで下落。しかし日銀が臨時の国債買い入れオペを通知したことで、日経平均が大幅上昇・時間外の米10年債利回りの上昇を受け、ドル円は141.95円と7/21以来の高値を付けた。欧州時間、ドル円は142円を突破すると142.68円まで上昇。NY時間、7月米シカゴ購買部協会景気指数が予想を下振れると、ドル円は142.01円まで下押し。その後は142円台前半で小動き。

【8/1相場観】

日銀が臨時の国債買い入れオペを通知。長期金利上昇を牽制したことで、日銀として量的緩和姿勢継続とみられ円売りが加速。ドル円は142円台を突破。今のところ、円安牽制発言はない。もっとも、量的緩和政策と円安牽制は相反する内容なので当然と言えば当然である。しかし、政府・日銀は、量的緩和策を継続しながら、行き過ぎた円安には牽制発言や円買い介入といったマーケットを抑え込む事をしてきたので、現在の水準での要人発言には警戒。
 
日足一目均衡表でみると、2日連続の大陽線で、転換線と基準線とが接近。転換線の計算式が9期間の(高値+安値)÷2で、基準線の計算式が26期間の(高値+安値)÷2となっていることから、本日時点では144.241円以上になると、①転換線>基準線→好転となり、26期間前の高値が144.14円なので、144.241円突破で②遅行線>26期間前ローソク足→好転となり「三役好転」となる。若干遠いが最近のドル円のボラを考えると可能性が無いわけではない。
 
昨日の高値142.69円は、137.23円-141.95円-138.05円からの上値拡張100%(142.77円)レベル。次の上値目標は129.63円-145.07円-137.23円からの上値拡張38.2%(143.12円)となる。円安牽制発言などがない限り145円まで、大きな抵抗レベルは見つからない。
情報・目標値段など、随時Twitter(https://twitter.com/eva_endo)で公開。
前回分はこちら
20230801執筆 FXエバンジェリスト遠藤寿保


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