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ドル円、円安牽制発言での下げは限定的だが上値も重い。


【9/6相場概況】

ドル円は、東京時間早朝、神田財務官から円安牽制発言が報じられると147円台後半から147.35円まで下落。その後は買戻しが入り、前日の高値147.80円を超え147.81円まで上昇。一巡後は、米10年債利回りの低下もあり、147.01円まで下落。欧州時間、ドル円は買戻しが先行し147.59円まで上昇。NY時間、8月米サービス部門・総合購買担当者景気指数(PMI)改定値が予想下振れとなると、ドル円は一時147.13円まで下落となるが、8月米ISM非製造業景況指数が予想を上振れると147.70円まで上昇。

【9/7相場観】

久しぶりに神田財務官の円安牽制発言が出た。内容はやや強めと感じたが、マーケットの反応は限定的。金融緩和政策中に「円買い介入」は矛盾を感じるが、政府・日銀も「円買い介入」をやるとなったら一定の結果が出るまでは行うと思われるので、要警戒である。
注目は来週9/13の米国CPIである。9/19-20のFOMCで金融政策の内容に影響をあたえる最後の重要指標となっており、今のところの前月比予想0.6%(前回0.2%)・前年同月比予想3.5%(前回3.2%)と強めとなっている。最近の米経済指標が、まちまちな数字となっているので予想が難しい。ドル円は、もう一段の上げを見込んでいるが、かなり高水準なのでいつ天井をうってもおかしくないと考えている。買い方針継続ではあるが深追いは禁物。

 
日足一目均衡表では、「三役好転」継続で上昇トレンド中。9/13の「雲のねじれ」に接近中となっているが、筆者の経験則上、「雲のねじれ」で、大きな変動が発生する確率は3割くらいで、大半が何事もなくスルーすることが多いと感じている。しかし、週足一目均衡表でも来週9/11週に「雲のねじれ」が発生しており、2つの時間軸で同時期に「雲のねじれ」が発生するのは、かなりレアなケースとなるので警戒したい。
 
政府・日銀による「円買い介入」の可能性があるので、フィボナッチで下落目途を計測。直近の重要ポイントはC波形(147.81円-137.23)での下押しで38.2%が143.76円・50.0%が142.52円・61.8%が141.27円である。日銀が金融政策を変更するような事がなければ200SMA(単純移動平均線)を割り込む事はないのではないか。
情報・目標値段など、随時X(旧Twitter)で公開。
前回分はこちら
20230907執筆 FXエバンジェリスト遠藤寿保


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