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日銀の金融緩和策変更観測後退、ドル円139.99円まで上昇。


【7/19相場概況】

ドル円は138.82円で始まると、東京時間、日経平均の上昇や前日の植田日銀総裁による「持続的、安定的な2%のインフレ達成にはまだ距離がある」などの発言を受け、日銀の金融政策変更観測が後退し、139.48円まで上昇。欧州時間、6月英消費者物価指数(CPI)が予想を下回り、ポンドに対しドルが買われるなどドル買いが先行。NY時間、前日の植田日銀総裁の発言により日銀の金融政策変更観測が後退し、ドル円は139.99円まで上昇。その後は米10年債利回りの低下を受け、ドル円139円台半ばまで失速。

【7/20相場観】

ドル円は、先日のG20での植田日銀総裁のハト派的発言を受け反発。来週のFOMC(25・26日)・日銀金融政策決定会合(27・28日)に向け、判断の難しい局面とみる。特に日銀が注目されており、金融政策現状維持となれば、かなりの巻き返しによる反発があると予測している。しかし、YCC(イールドカーブコントロール)の修正と予測する海外勢も多く、その場合ドル円は136円台突入の可能性もある。来週末までは深追いは禁物。
 
日足一目均衡表でみると、雲突入を回避。遅行線が26日前チャートとクロスし、逆転が解消。転換線<転換線(逆転)となっているが、7月中に好転(転換線>転換線)になる確率は低い※1。結論として日柄を加味した日足一目均衡表で7月中は日足一目均衡表で明確な上昇トレンドは発生しないという事になる。直近の反発をフィボナッチで計測すると、昨日高値139.99円は、145.07円-137.23円の下落に対し38.2%(140.22円)レベルである。戻りレベルは次が141.15円(50%戻し)・142.07円(61.8%戻し)となり、140円の大台を超えた時の勢いが、今後の動きを左右しそうだ。

 
※1
転換線の計算式=9期間の(高値+安値)÷2・基準線の計算式=26期間の(高値+安値)÷2となり、同期間(9日・26日)の安値が137.23円であるため、4営業日が経過し転換線の計算期間を外れ、高値144.65円が発生しないと好転(転換線>転換線)にはならない。
 
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20230720執筆 FXエバンジェリスト遠藤寿保

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