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ドル円、ADP予想下振れで下落後、リスク・オンの円売りで反発。


【8/30相場概況】

東京時間、5・10日(ゴトー日)の仲値で本邦実需の買い観測や時間外の米10年債利回りの上昇を受け146.30円まで上昇。欧州時間、日本株の上昇や米10年債利回りの上昇を受け、ドル円は146.53円まで上昇。NY時間、8月ADP全米雇用報告が予想19.5万人に対し17.7万人となり、米労働市場の過熱感緩和との思惑で、FRBによる追加利上げ観測が後退。4-6月期米国内総生産(GDP)改定値、個人消費、コアPCEが予想より弱い内容となると、米10年債利回りの低下とともに、ドル円は昨日の安値145.66円を割り込み145.55円まで下落。その後、7月米住宅販売保留指数が予想上振れとなると買戻しが先行。米株上昇によるリスク・オンの円売り・ドル買いなどが入り、ドル円は146.30円前後まで反発。

【8/31相場観】

前日の7月米JOLTS求人件数に続き8月ADP全米雇用報告も予想下振れとなった。これで週末の米国雇用統計が予想下振れとなる可能性が高まり、更なる米労働市場の過熱感緩和となれば、ドル円のもう一段下落を考慮しなければいけない。ただ、ADPと米国雇用統計(NFP)が反対になる事も多いので難しい局面。現在のところ、8月非農業部門雇用者数変化(NFP)は前月比マイナスとなっている。予想上振れでも下振れでも、波乱の予感。
 
日足一目均衡表では、「三役好転」継続。一目均衡表の雲は先行1と先行2から構成されていて、本日時点で先行1<先行2と逆転。9/13に雲のネジレが発生しており、雲の層が薄く推移。売り買い拮抗状態が9月半ばまで続くという事なので、経済指標に一喜一憂する動きが続きそうだ。今のところ、上昇トレンド変換の予兆は出ていない。
 
フィボナッチでの上値計測に1計測(フィボナッチエクスパンション)追加。2日連続で安値を更新したが、上昇波形中の調整と予測する。先日の高値147.37円の次が147.65(141.50円-146.56円-144.53円からの上値拡張61.8%)。

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20230831執筆 FXエバンジェリスト遠藤寿保


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