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パウエルFRB議長のハト派発言受けドル円142円台へ。


【12/13相場概況】

東京時間、ドル円は朝方145.19円まで下押しとなるが仲値で本邦実需の買い観測などから145.70円まで上昇。欧州時間、ドル円は一時145.99円まで上昇となるが、FOMCを控え追随する買いはなく失速。NY時間、11月PPI(米卸売物価指数)が予想を下回るとドル売りが先行。FOMCは、市場予想通りFFレートの誘導目標を5.25-5.50%に据置を決定。パウエルFRB議長は会見で、「インフレは緩和したものの、依然として高すぎる」「FOMCは適切であれば追加引き締めの用意」と述べながらも、「本日の会合で利下げのタイミングを協議した」「FOMCは現状維持が長すぎる場合のリスクを認識」とも発言。市場ではハト派的内容と捉えられ、ドル円は142.62円まで下落。

【12/14相場観】

市場では、今回のFOMCでタカ派的据置との思惑が多かったため、ドル円は急落。執筆時間(9:20)には142.07円まで安値を付けている。米国の雇用市場は高止まりしている感じがするが、CPI・PPIなどが低下している事を考えると、利下げを遅らせるとリセッション(景気後退)に陥りやすくなる。順当な金融政策の流れと見る。本日、米小売売上高の発表があり、通常は大きく反応しにくいのだが、弱い数値となれば下落の切っ掛けになるかもしれない。
 
日足一目均衡表では、「三役逆転」点灯中。昨日の下落で転換線がさらに下降し、基準線との乖離が拡大。上値の重い展開から下値を探る展開に移行したとみる。現在の水準は、200SMA(単純移動平均線)を跨いでおり、微妙な領域である。ここで200SMAを割り込むようだと、もう一段の下落がありそうだ。

ドル円の下値目途をフィボナッチで計測。計測値は、A=127.21-151.90・B=137.23-151.90・C=151.90-147.15-149.74。下値目標としては①141.60(12/7安値)②140.69(B76.4%)③139.55(A50.0%)

※チャート・表などは筆者作成
情報・目標値段など、随時X(旧Twitter)で公開。
前回分はこちら
20231214執筆 FXエバンジェリスト遠藤寿保


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