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日経新聞YCC修正議論報道で、ドル円148.80円まで下落。


【10/30相場概況】

東京時間、ドル円は5・10日(ゴトー日)の仲値にかけた実需のドル買い観測で一時149.82円まで上昇。その後は、日経平均株価の下落などを受け149円台半ばまで押し戻された。欧州時間、米10年債利回りが4.91%台に上昇すると、ドル円は149.85円まで上昇。NY時間、日銀は明日の金融政策決定会合で長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の再修正を議論。現在1%としている長期金利の事実上の上限を柔軟にし、一定程度1%を超える金利上昇を容認する案が有力」との日経新聞の報道がでると、円買い・ドル売りが先行。ナイト・セッションの日経平均先物が下落した事もあり、ドル円は149円を割り込み148.80円まで下落。

【10/31相場観】

日経新聞のリーク記事で、ドル円は148円台まで下落。最近、重要発表前のNY時間に日経新聞のスクープ記事がでる。マーケットがヘッダー(見出し)に反応するのはAIトレードによる影響だと思われる。このような時、流れに反応せず必ず本文を確認してほしい。ニュースのヘッダーは、記事を読ませるため、キャッチ―な言葉となる場合が多く、内容が微妙に乖離することがある。本日は、日銀金融政策決定会合で、日経新聞報道のようにYCCの変更があるのかが注目。また、今回は日銀が年4回公表する展望レポートも公表されるのでインフレに対する日銀の考え方にも注目。
 
 
日足一目均衡表では、現時点(10/31/9:30)遅行線が26期間前チャートとクロスし、好転が解消となったことで「三役好転」も解消。上昇トレンドが終了するか、騙しの下げなのかの瀬戸際となる。昨日の安値148.80円は基準線149.02円を割り込んだが、追随する売りは出ていない。日銀金融政策決定会合次第となりそうだ。

昨日の下げは、まだ調整の範囲と見ているが、念のためリスクシナリオとして下げの目途をフィボナッチリトレースメントで計測。計測値はA= 127.21-150.16・B= 137.23-150.16・C= 144.43-150.16。ここからの下げ目標①がCの38.2%(138.34)。②がCの50.0%(147.60)。③がBの23.6%(147.57)。④Cの61.8%(146.85)。急落時の参考にしてほしい。

情報・目標値段など、随時X(旧Twitter)で公開。
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20231031執筆 FXエバンジェリスト遠藤寿保


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