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金融システム不安継続・ミシ大インフレ速報低下で、ドル円安値更新。

【3/17相場概況】

東京時間、ドル円は133.71円で始まると、時間外の米10年債利回りの低下などを受け132.87円まで下落。欧州時間、経営不安が高まっていたクレディ・スイス銀行に関して、公的資金注入などで、一旦は市場の混乱が沈静化し、欧州株相場は高く始まったが、同行の経営不安に対する市場懸念は晴れず失速となり、リスク回避の円買い・ドル売りが先行。NY時間、大手銀行11行による支援が決まったファースト・リパブリック・バンクの株価が再び急落したことなどで投資家心理が悪化。リスク・オフの円買いが先行。米ミシガン大学が発表した3月消費者態度指数(速報値)・消費者の期待インフレ率が、弱い数値となると、ドル円は131.55円まで下落。

【3/20相場観】

金融システム不安が想定以上にマーケットのセンチメントを弱気にしている。今月前半のドル円上昇の勢いが一気に崩れた。この金融不安の中、パウエルFRB議長は、厳しい判断を迫られる。「利上げなのか・据え置きなのか」どちらにしても大きく振れるはずである。上げ下げ両方に対するシナリオを想定しておく必要がある。
 
日足一目均衡表では、金曜午前中は、「三役好転」回復となっていたが、NY時間になって、雲を割り込み、三役好転解消。週明けの段階では、遅行線が26期間前チャートとクロス(好転→解消)・転換線と基準線が接近(まだ好転)。雲下限が130.27円を割り込むと、一気に「三役逆転」となる。フィボナッチで計測すると、先週末の安値131.55円は、127.21-137.91に対し61.8%押し(131.29円)手前となり、まだ下げ止まり感はない。FOMCまでは下向きの展開が続きそうだ。
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20230320執筆 FXエバンジェリスト遠藤寿保

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