#1859 罠を取り除く
今回は,上條大志氏の『教室の罠をとりのぞけ!どの子もつまずかないユニバーサルデザイン』からの学びを整理する。
・子ども一人一人とっての「わかりやすさ」には違いがある。学び方には個性がある。
・教師がつまずきを生み出している要因
➀教師の「普通」
②教師の「パラダイム(原体験)」
③教師の「都合」
・「つまずかせ」を生むズレ
➀期待 ②平等 ③価値観 ④興味・関心 ⑤課題レベル ⑥指導法
・つまずきを取り除く方法
➀子どもとの対話
②アセスメント
③フィードバック
・「見えてる事実」の奥にある「見えない真実」を見取る
➀医療的視点
②療育的視点
③心理的視点
④福祉的支援
・漢字のとめ・はね・はらい指導→既有知識や経験と結び付ける
・漢字の筆順指導→パーツで色分けする
・全員の前での発表→どんな発表方法がよいかを子どもに聞く
・文章題の一斉音読→読みは個人で,問題場面を絵や図にさせる
※文章題:①問題理解過程 ②問題解決過程
・九九はみんなできる→「音」「記号」「意味」のつながりを重視する
・新聞づくりでデザインを評価する→指導事項を明確にして評価する
・社会科の「深める」という抽象表現→「多面化」「多角化」「一般化」「具体化」を重視して言語化する
・実験の楽しさ→①予想・仮説 ②実験方法の検討 ③結果の収集・整理 ④結果の検討・議論(考察)
・図工で教師の価値観を押し付ける
→①思いを引き出す ②選択肢を与える ③学び合いを組織する
・みんなの前での歌唱テスト
→①別室で ②グループで ③机間評価で ④動画提出で
・「できる子」中心になる体育の楽しさ
→①技能 ②思考・意欲 ③集団との関わり
※③を重視する,「協働する良さ」を経験させる
・スポーツ重視→運動のしやすさ,楽しさを重視してルールを変更する(既存のルールは動きにくさを生む)
・心情を問う道徳→内容項目と教材から得られる価値を吟味し,発問を精選する
・遊ぶことが目的の学級遊び→学級目標を達成するための学級遊びを工夫させる
・手段が目的と化した「ほめる」→具体的行動と過程と思いをほめる,価値付けして強化する
・教師が確認しやすい「元気な挨拶」→挨拶の意味:相手を大切に思う気持ちを込める,挨拶の方法を指導する
①受動的達成段階
②偶発的達成段階
③意識的達成段階
④無意識的達成段階
・固定的な学級リーダー→得意な分野で一人一人が活躍できるようにする,子どもたちに聞く
・ルールの押し付け→自分たちに本当に必要なルールだけを決めていく
・みんなのルール→①経緯や理由を説明する ②ルールの前提を問う,不要になるための工夫を考える
・なんでもそろえる→ビジョン・目的・目標をそろえ,方法・取り組み方は個人に任せる
・特別扱いしない→全ての子どもが自分の能力を発揮できるように,合理的配慮をする
・同じ場所で学習するインクルーシブ教育→「みんな違うということが同じである」,共生社会の実現
・感情のコントロールができない→内言を育てる
①行動や暴言で表現
②代弁ツールの選択
③信頼できる人が気持ちを引き出す
④言語で表現
⑤内言
以上が,書籍からの学びである。
ぜひ,2学期からの実践に活用していきたい。