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#404 目的・状況相関的方法選択

何らかの方法を決めるときに、気をつけなければいけないことが2つある。

1つ目は「一般化の罠」である。

これは自分の経験や主張を「誰でも当てはまるもの」だと思いこみ、一般化してしまうことを指す。

しかし、誰でも当てはまる方法など存在しない。

簡単に一般化してはいけないのだ。

2つ目は「問い方のマジック」である。

これは「Aか?それともBか?」「Aをすべきか?すべきではないか?」のような二項対立の問い方をされると、「どちらかが正解のはずである」と思いこんでしまうことを指す。

しかし、2つの選択肢で一方が正解などということは稀である。

二項対立の論争は世の中にたくさんあるが、どちらかが正解などとは言い切れないのである。

以上、「一般化の罠」と「問い方のマジック」を述べてきた。

この2つを乗り越え、よりより考えや方法を模索していく必要がある。

自分の考えを絶対視したり、二項対立のうちどちらか一方を鵜呑みにしたりするのは危険なのである。

つまり「第三のアイデア」を考えることが求められる。

それが重要だ。

そしてそのアイデアを考えたり、選択したりするときに大切な考えがある。

それは「目的・状況相関的方法選択」という考えである。

これは、「そのときどきの目的や状況に合った方法を選択していく」という考えのことである。

これは、至極当然のことではないだろうか。

何らかの方法や手段を考える際に、基準となるのは「自分の絶対的な経験や主張」でも「二項対立のうちのどちらか」でもない。

その方法や手段を決める上での「目的」や「状況」のはずである。

「目的」や「状況」があるからこそ、方法や手段が必要なのである。

だとしたら、目的や状況により、方法や手段が変わるのは当たり前のことである。

つまり、そのときどきの目的や状況によりマッチした方法や手段を選択しなければならない。

答えは「決まっていない」のである。

にもかかわらず、最初から「答えありき」「方法ありき」で語られることが多い。

だから、冒頭で述べたような「一般化の罠」「問い方のマジック」の闇に陥ってしまうのである。

「教育」という仕事は、人格が未完成の子どもを相手にしている。

絶対的な正解は存在しない。

なのでそのときどきの目的や状況をふまえ、子どもにとってよりよい方法を選択していかなければならないのだ。

それが教師の使命である。

肝に銘じておきたい。

では。

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