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#1661 単元を早く終わらせる

教科書の教師用指導書には、単元の配当時数が載っている。

その配当時数をもとに、前年度の教員が該当する学年の「年間指導計画」を作成する。

そして、自分が担当する学年の「年間指導計画」をチェックし、その配当時数で単元構想をする。

しかし、その配当時数に、「テストの時間」は含まれていない。

単元末のテストは45分間、つまり1時間分の配当が必要である。

けれども、教科書の教師用指導書の単元配当時数には、「テスト」の分は含まれていない。

よって、「年間指導計画」にも「テストの時間」は含まれないことになる。

そうなると、単元が終わるごとに「1時間ずつのしわ寄せ」が生まれることになる。

だから、学期末には数時間の遅れが発生してしまうのである。

ただでさえ、私は「単元末のペーパーテスト」だけではなく、「パフォーマンス課題」も単元に取り入れている。

つまり、配当時数よりも2時間分多い計算になるのだ。

それでは、「通知表の提出期限に間に合わない」のも無理はない。

そこで必要になることは、「単元を早く終わらせる」ことである。

「その単元で身に付けさせるべき力」を見極める。

1時間配当の学習2つを、1時間で進めてしまう。

「Less is more.」の原理を採用し、概念的知識を重視する。

そうやって、「単元を早く終わらせる」ことを意識する。

そうすれば、学期末の「しわ寄せ」を防ぎ、余裕をもって通知表を作成することができる。

しかし、誤解してはいけないことがある。

それは「通知表を出すことを最優先」にしないことである。

「最優先にすべきは、子どもたちの学習状況」である。

「形成的評価」を機能させ、子どもたちの学習理解度を細かくチェックする方が重要である。

形成的評価を重視した上で、なおかつ「単元を早く終わらせる」のである。

そのためには、事前の単元構造が肝となる。

上記で述べた通り、
「単元の本質」を見極め、
「どことどこで短縮できるか」を考え、
「概念的知識の発揮場面」を構想する。

そうやって、「単元を早く終わらせる」という視点も重視していきたい。

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