#545 魔法のほめ方・叱り方
「えらいねぇ」
「すごいねぇ」
ほめるときに、よく使ってしまう言葉だ。
しかし、このようなほめ方は上から目線である。
大人が子どもを評価する言葉である。
このほめ方を多用された子どもは、大人に依存するようになる。
そして、ほめられないと動けない人間になってしまう。
こうなってしまうのは、上記のようなほめ方が「あなた主語」だからである。
つまり「YOUメッセージ」なのだ。
このほめ方は、教育上してはいけない。
ではどうすればいいのか?
「わたし主語」つまり「Iメッセージ」のほめ方をすればいいのだ。
そのステップは3つある。
①子どもの行動を事実ベースで伝える
②ほめたい理由を伝える
③わたしの気持ちを伝える
この流れでほめると良い。
その際にポイントなのが、結果よりもプロセスに焦点を当てることである。
プロセスにフォーカスし、3ステップでほめるようにする。
①「テストで100点をとったんだね、毎日勉強がんばっていたものね。」
②「コツコツ努力を続けるあなたの姿を見て、」
③「パパは誇らしく思ったし、嬉しくなったよ。」
こんな具合だ。
「これまで努力をしてきた」というプロセスを強調することが大切である。
叱り方も同様である。
①子どもの行動を事実ベースで伝える
②叱りたい理由を伝える
③わたしの気持ちを伝える
叱るときも「Iメッセージ」が基本である。
①「服がソファの上に脱ぎ捨てられているね。」
②「お客さんがこれから来るときに服がソファにあると、」
③「パパは恥ずかしいって思っちゃうなぁ。」
「わたし」のネガティブな気持ちをそのまま伝えると良い。
そうすれば、その感情が子どもにも伝わるのである。
そして①のところでは、事実ベースで伝えるのがポイントである。
「いつも~」「~ばかり」「また~」などのような、過去の例を持ち出す言い方をしないようにする。
「今、ここ」で実際に起きている事実を伝えるだけである。
話者の主観、感情を①に入れない。
感情を入れるのは、③のところである。
このような「わたし主語」のほめ方・叱り方をすることで、大切なことを子どもにストレートに伝えることができる。
教育者として、そして二児の父親として、この魔法のほめ方・叱り方を実践していきたい。
では。