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#1799 やらない子どもをどうするか問題

教育の話題でよく問題になるのが、「やらない子どもをどうするか」である。

これはまさに「あるある」の問題である。

どんな崇高な教育実践を進めても、教室には必ず「ネガティブな反応をする子ども」「やらない子ども」「NGを出してくる子ども」が存在する。

そんな子どもに対して「どうするか」というのは永遠の課題でもある。

以下に、考えられるアプローチを整理していく。

1 教師との関係性を築く

まず考えられるのは、教師がその子どもと「信頼関係」を築くことである。

教育では、まずはそこからなのだ。

子どもは、信頼する他者からの話には耳を傾けやすい。

なので、良好な関係性を築いてから、こちらからのアプローチを図っていく。

怪しい人、嫌いな人の話など「聞きたくない」のである。

2 子どもの現状を承認する

子どもが「学習に対してネガティブな反応する」「学習をやらない」「特定の学習にNGを出す」ことに対し、教師はモヤモヤ感を抱く。

しかし、その否定的な感情を子どもにぶつけてはいけない。

どうしても子どもを否定してしまうと、「ぶつかり合い」になり、子どもはますます拒否反応を示すようになる。

なので、まずは子どもの現状を受け止めることが先決である。

子どものありのままの現状を承認する。

けっして否定的な言葉を浴びせ、学習を強制してはいけないのだ。

3 スモールステップの指導をする

子どもと関係性を築けたら、スモールステップで指導を進めていく。

子どもができそうな「小さな目標」を設定させ、それを少しずつ乗り越えさせるようにする。

はじめは簡単な目標でかまわない。

その目標達成が繰り返されることで、長期的に見れば、大きな成長につながるのである。

4 納得の段階を踏ませる

「納得の段階」を意識した指導も必要だ。

まずは、教師自身が自己の実践に納得する。

この姿を子どもが見ることで、「他者が納得したものならやってみたい」と思うようになる。

これが外発的に動機づけられた段階だ。

次に、子ども自身がその学習を経験し、一定の達成感を得る。

良い結果や成果が見られると、子ども自身もその学習に納得することができる。

これが内発的に動機づけられた段階だ。

あとは、その学習をすることが「当たり前」となるだろう。

このように
➀他者が納得しているものを自分もやってみる
②成果が得られ、自分も納得する
③することが当たり前になる
という「納得の段階」を踏ませるのである。

5 ピアプレッシャーを活用する

ピアプレッシャーを活用することも有効となる。

「周りの友達がしているから、自分もしてみよう」と思うようになる。

周りが当たり前にやっていることを、自分も当たり前にするようになるのだ。

6 最低ラインを示す

それでもNGなときには、「最低ライン」を示すしかないだろう。

教師には「学習指導要領」というものがあり、子どもに最低限の学力を保障しなければならない。

「最低ライン」を示し、目の前の子どもを見捨てることなく、粘り強くアプローチしていくしかない。


以上、「ネガティブな反応をする子ども」「やらない子ども」「NGを出してくる子ども」に対してどうするかを整理した。

今後の実践に生かしていきたい。

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